五輪中止報道の英紙記者 過去には「雅子妃は天皇皇后に敵意を持っている」報道で物議

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過去にも世間を騒がせる記事を

 1月21日(日本時間22日未明)、英「タイムズ」誌の電子版は「五輪は中止決定」との衝撃的な記事を配信した。この記事を執筆した記者、実は過去にも「プリンセスは鬱病」「雅子妃は天皇皇后の死を待っている」という内容の記事で世間を騒がせていて……。

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「タイムズ」の報道を受け、世界中の通信社をはじめとしたメディアも一斉に「東京五輪は中止になる」と追随。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長をはじめ、内閣官房や東京五輪の組織委員会も、すかさず報道を否定したが、ただでさえ今夏の五輪開催に悲観的だった世論は決定打を食らったような格好だ。

 この記事を執筆したのは、「タイムズ」のリチャード・ロイド・パリ―記者。彼の記事が世間を騒がせたのは、実は今回が初めてではない。2004年には、5月21日付の「タイムズ」別刷りに「プリンセスの鬱病」なる記事を掲載。皇室にまつわる驚天動地の内容が話題となったのだ。ベテランの皇室記者はこう振り返る。

「彼の記事で特筆すべきは2つ。ひとつは雅子妃が『鬱病を患い抗鬱剤を服用している』と断定的に書いたこと。もうひとつは、雅子妃が当時の天皇皇后両陛下との間で意思疎通に苦しめられた末に、『お二人が死ぬのを待っている』との関係者の証言を紹介した点です。どちらも事実関係には隔たりがあって、額面通りに受け取る記者はいませんでした」

 雅子妃が美智子さまたちに敵意をもっている――と書いたのだ。当時、宮内庁は事実誤認だとして「タイムズ」への抗議を検討していたという。

 改めて、今回の五輪報道の経緯について、パリー氏ご本人に見解を質すと、

「僕の仕事と「タイムズ」に興味を持ってくれてありがとう。でも、今はお役に立つことができません。私が言えるすべてのことは、記事の中に書かれています」

 本当に件の記事は“正規のスクープ”なのか否か。1月28日発売の週刊新潮では「タイムズの名物男」の略歴を紹介しながら、東京五輪中止の可能性について検証する。

週刊新潮 2021年2月4日号掲載

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