安倍首相退陣…「麻生さんはやりたかったはず」「菅さんは最後に手をあげる」

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臨時代理として準備だけはできていた麻生氏

 誰にも相談することなく1人で辞任を決めたという安倍晋三首相。と同時に走り出したポスト安倍レースについて、現職閣僚、閣僚経験者が明かすその舞台裏。

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「安倍さんは、臨時代理を置かずに後継が決まるまでは首相を続ける判断をしたわけです。一番残念がっているのは麻生さん(太郎財務相)でしょうね」

 と話すのは、自民党のある閣僚経験者。

「新型コロナの感染者数が落ち着いていなかったり、インフルエンザとの同時流行が迫っていたりすれれば、一切の空白を作ることは許されないということで臨時代理として麻生さんの登板はあり得たし、麻生さんもその準備だけはできていたと思いますよ」

 しかし、それは叶わなかった。

「ワクチンはまだ先だとしてもコロナ対策を発表し、秋の臨時国会まで比較的時間もあり、病気も容態が急変するようなものではないから、緊急性の高い臨時代理の首相を置くまでもないと安倍さんは考えたのでしょう。正しいと思います」

 麻生財務相は28日、総裁選に不出馬を表明した。

「麻生さんがやれるとしたら、安倍さんから“お国の一大事なのでお願いします”と言われた時だけだから、自分から手をあげるわけにはいかないでしょう」

 差し当たって、ポスト安倍の有力候補は岸田文雄・政調会長(63)、菅義偉・官房長官(71)、そして石破茂・元幹事長(63)に絞られている。

「安倍さんはかねて岸田さんを強く推してきました。そうすることで岸田さんの知名度や人気が上がるのを期待してきたわけですが、なかなかそうはなっておらず、それは悩みのタネではありました」

 と、永田町関係者。

「党内でも4番目の派閥にとどまっていて、“自分では何も決められない人”と揶揄する声は強い。だから安倍さんは、『岸田内閣』の産みの親として、組閣や党役員人事について相当手助けする腹づもりでいました。それはこうやって急遽辞任した今も変わらないでしょう」

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