訪日「中国人旅行者」は年838万人 日本に金が落ちないシステムを作る在日中国人の闇

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 2018年の訪日外国人旅行客は、3119万人を記録した。東日本大震災が起きた11年の622万人から5倍になったことになる。しかし、訪日外国人の旅行消費額は、旅行客の増加に比例して伸びているわけではないという。中国人旅行客の“爆買い”が話題になった15年の旅行消費額は前年比71・5%増の3兆4771億円だったが、18年の旅行消費額は前年比2・3%増の4兆5189億円だった。18年の旅行客数は前年比8・7%増だったことを考えると、明らかに少ないと言わざるを得ない。原因のひとつは、中国人旅行客にあるそうだ。

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 訪日外国人旅行客3119万人のうち、最も多い中国人旅行客はその4分の1以上の838万人。中国人旅行客が増えるきっかけとなったのは2000年、中国からの団体旅行客の解禁だった。

「解禁後、中国人団体客を日本の旅行会社が受け入れるはずでしたが、それができなかった。理由は単純です。日本の旅行会社は、東京と大阪を周る4泊5日のツアーで20万円以上を見込んでいましたが、中国政府から、それでは客が集まらないということで、3分の1の7万5000円くらいに下げられてしまったのです。そんな額ではツアーは成り立たません。日本の旅行会社は匙を投げた形でした」

 と語るのは、インバウンド評論家の中村正人氏である。昨年末に『間違いだらけの日本のインバウンド』(扶桑社新書)を出版した。本著では、日本のインバウンドの問題点を浮き彫りにしている。

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