「雅子さんと婚約」スクープを新天皇のお耳に最初に入れたご学友の証言

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お忍びで小料理屋へ

 卒業後、殿下は大学院に進み、イギリス留学も経験、公務にも励まれた。「ご学友」との付き合いも続いた。

「殿下がオックスフォードから帰国されてからはよくお食事をご一緒しました」

 と述べるのは、幼稚園から中等科まで一緒だった立花眞(しん)氏である。

「もちろん友人ということもありますが、ある席でご一緒した三笠宮寛仁親王から、べらんめえ調で“彼を生かすも殺すもお前ら次第だぞ”と言われたことがあるんです。御所の中ではわからない世界を経験させられるのはお前らしかいない、とおっしゃりたかったのでしょう。その一件以来、食事をご一緒することが多くなった。殿下がいらっしゃるとわかると構えてしまうので、あえて店には事前に伝えなかった。赤坂の小料理屋でご一緒した時は、大将が、入ってきた殿下を見て、“今誰が通った? どういうことだ?”と驚いていた。最初の一杯をお酌してくれる女将さんも、殿下のところではたと気づき、しどろもどろになって完全に手が止まってしまっていましたよ。その際には、急に御所まで歩いて帰りたいとおっしゃって、皇宮警察があたふたしていたものです」

 気の置けない友と傾ける杯は、殿下にとってかけがえのないものだったに違いない。

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