灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(42)

国際Foresight 2019年4月28日掲載

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「関東大震災」によって、始まったばかりの義江とあきの関係にも大きな影響がでてきた。

 あきは東京に帰る家はなくなり、もう別居どころではなくなった。

 凱旋帰朝した義江は、「さあこれからだ」という時にオペラどころではなくなった。

 義江が、いてもたってもいられず、東京からあきに逢いにやってきた。

 震災地視察のための飛行機が、爆音勇ましく何機も東に向けて走る空の下、義江と手を取り合うことが出来たあきは子供のように泣いた。

 大震災での不安、夫との折り合いの悪さ、すべての心労が涙となってあふれでた。...

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