消えた「松方弘樹」長男、ホームレス支援NPO副理事長になっていた

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職を転々とした末に

「実は、松方弘樹さんが内々に世話をしたんです」

 と、松方家の事情を知る男性が明かす。

「9年ほど前のことです。“大樹は芸能界で挫折して、なにをしても三日坊主。面倒を見てくれないか”と、NPO法人の理事長に頼んだのだそうです。理事長の娘さんと、大樹さんのお姉さんが学校で仲がよく、親同士も親しかったんです」

 NPOは生活困窮者支援のため、15年前に立ち上げられた。いまは年金受給者向けの寮の運営がメインだ。

「大樹さんは、俳優のあとはタクシー運転手やイカ釣り漁船に乗ったりしていたといいます。2、3年すると辞めて職を転々とする生活。でも、NPOに入ってもうじき10年。副理事長にまで出世したんですよ」

 奮起の理由を、目黒大樹ご本人から聞きたかったが、NPO法人を通じて、

「いまはもうふつうの暮らしをしているので……」

 と語るのみ。ならば、と事情通男性はこう推測する。

「大御所だというのに、松方さんは時々、お忍びで施設を訪れていたらしいんです。いつまでも息子を心配する姿に大樹さんも心を入れ換えたのでしょう。いまでは自ら企画して、恵まれない子どものための無料の食堂と、刑務所出所者の支援事業を手がけています。特に、出所者のための住居と就職の支援で全国を飛び回っていると聞きました」

 そういえば、松方の代表作には「脱獄広島殺人囚」などの「刑務所シリーズ」もあった。銀幕の若かりし父親に、ヒントを得たのかもしれない。

週刊新潮 2018年12月20日号掲載

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