灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(18)

国際Foresight 2018年11月18日掲載

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 大分県杵築の西林寺に小僧としてあずけられた孝順(藤原義江)は、年でいうとまだ小学校に入ったくらいの年齢で遊びたいさかりだった。当然のように、寺の修業やお務めなど身に入らず、時に仏様のいる本堂にまで追いかけっこで土足でかけぬける腕白小僧ぶりを発揮していた。

 孝順が乃木将軍となり1人勝ちする「戦争ごっこ」は、その度に和尚が相手の家に出かけて行って頭を下げた。

「うちの孝順が、たいへん失礼しましたばい」

 若くともこの和尚がわざわざ出向いて頭を下げれば、「子供の喧嘩」で両成敗されてことは収まった。...

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