灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(14)

ライフForesight 2018年10月21日掲載

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 いつかはどこか正式な場でめぐり会えるのではないか。

 あきがかすかな予感を心の隅でしていたように、出会いの招待状が舞い込んできた。学習院の同級生だった黒田清伯爵の妹に誘われ、大使館からの招待状を手にとって見た時は衝撃的だった。

「特別主賓・藤原義江」とあるではないか。あきの中で運命の銅鑼が鳴り響いた。

 帝国ホテルのライト館グリルでもよおされる、日本で初めてのベルギー大使であるアルベール・ド・バッソンピエール主催のダンスパーティーの招待状だった。...

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