「綾瀬コンクリ事件」元少年が再逮捕 警察は凶悪犯の“出所後”を把握しているのか

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 1989年に明るみに出た「綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件」の元少年が、今度は殺人未遂で逮捕されたとのニュースには、大きな反響が寄せられた。そこで浮かぶ疑問――果たして警察は、元凶悪犯の“その後”についてどこまで把握しているのか。

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「綾瀬『女子高生コンクリ詰め殺人』の元少年が『殺人未遂』で逮捕された!」との特集記事を掲載したのは、週刊新潮2018年9月6日号だった。

 綾瀬の事件当時16歳だった湊伸治(45)容疑者は、8月19日の午後5時半頃、埼玉県川口市の駐車場で、32歳の会社員男性を警棒で殴打。反撃されると、今度は刃渡り8センチの折りたたみ式ナイフで男性の首を刺し、逮捕された。

 幸いにも命に別状はなかった被害男性は、記事ではその証言を以下のように伝えている。

〈「警察に事情を聴かれた時、僕は“あいつ、シャブでもやっていたんでしょう?”って聞いたんですよ。すると、刑事は“そんなレベルの男じゃない。もっと大物だ”と言う。犯人の名前は刑事から教えてもらっていたので、スマホで調べたら『綾瀬コンクリ事件』の犯人だと分かって……。さすがにぞっとしました」〉

“もっと大物だ”という刑事の発言は、湊容疑者がいかなる人物なのかを分かった上でのセリフに他ならない。であれば、警察は湊容疑者の動向を、あらかじめ分かっていたということなのか。

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