灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(6)

政治Foresight 2018年8月26日掲載

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 夢をもって誰もが新たな一歩を踏み出そうとするが、その現実は自分の描く青写真とは大きくかけ離れる。

 最終的に「東洋一の給与とり」と世間にいわしめたほどの中上川彦次郎とて、夢の一歩の現実は厳しいものだった。

 「天下国家を論じる新聞社の社長として、自分が国を動かしている気にもなったこともあるが、34歳の自分にはいったい何ができるのか」

 発行部数を増やし広告収入も伸びている『時事新報』の社長を辞めることを決めて、彦次郎がみずから選んだ道は実業の世界だった。...

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