木嶋佳苗死刑囚がブログで激怒? 「私の逆鱗に触れた!」

社会 2017年5月19日掲載

 2009年に埼玉県や東京都などで起きた男性3人の連続不審死事件で、殺人などの罪に問われた木嶋(現姓・土井)佳苗被告(42)。先日、最高裁が被告側の申し立てを棄却し、死刑が確定した。

 その木嶋佳苗被告のブログが13日、死刑確定後に初めて更新され、話題を呼んでいる(ブログの記載によれば、書かれたのは11日)。

 しかも「私の逆鱗に触れた!」というのだから、おだやかでない。

 ブログによると、彼女を怒らせたのは「ユズキアサコという人が書いた本『BUTTER』」。

 柚木麻子氏の『BUTTER』は、週刊誌で働く30代の女性記者・里佳が、男たちから次々に金を奪った末、3件の殺害容疑で逮捕された女・梶井真奈子への取材を重ねるうち、次第に彼女の言動に振り回されるようになっていく――というあらすじの小説だ。作中の事件のモチーフになっているのは、明らかに木嶋被告が罪に問われた連続不審死事件。描写される梶井の胸焼けするほどの欲望は、被告の内面を覗いたのかと思わせるほど真に迫っていると話題だ。書評家の間からは「柚木麻子の新たな代表作」との声もあがっている。

 また作家の佐藤優氏が「木嶋佳苗事件の闇について、柚木さんでなければ描けなかった。この本を読んで、女性と話をするのが怖くなった」と評している。

「宣伝をしておきました」

 木嶋佳苗被告はブログで『BUTTER』について、「この本の主人公は、木嶋佳苗ではありません。私は、柚木を知りませんが、柚木も私を知りません」「東京拘置所を訪れ面会した事が1度でもある人ならば、木嶋佳苗と1度でも話したことのある人ならば、柚木の描写が現実と乖離していることはすぐ分かる」としたうえで、「東京拘置所長殿御機嫌を損ねぬようおとなしくしていたところ、私の逆鱗に触れた!」(原文ママ)と怒りを露わにしている。

 一方で、「『週刊新潮』に手記を掲載していただいたので『BUTTER』の宣伝をしておきました」「弁護士からも、裁判起こしたら本の宣伝になっちゃいますよって言われました」との記述も見受けられた。

■「私はマリーが好き」

 また木嶋被告は梶井真奈子の食生活が自分とは異なるものであると「反論」する。『BUTTER』には、主人公の里佳が拘置所にいる梶井に対し、「サンヨー」の緑色の缶詰と森永のチョイスを差し入れる場面があるが、

「私は、マリーが好きで、姉はチョイス、妹はムーンライトが好きですが、何か?」「私は『BUTTER』の梶井真奈子とは違うので、サンヨーの桃缶ではなく、ピンク色の和紙に包まれた金色の桃缶を食べています。岡山清水のシラップづけ白桃を食べながら、玉露入り緑茶を飲む甘美な贅沢」と自身の食生活を語っている。

 さらに、マーガリンではなくバターにこだわる小説内の容疑者の描写に対しては、「バターって何やねん?」「今日はおやつに、ヤマザキのコッペパンを食べました。ジャムとマーガリンがサンドしてあるあのコッペパンです。とっても美味でした。わかったか!柚木」との記述。読んだ人から「この本を読んだら太る」という声が上がるほどの強烈な食描写が、木嶋被告をも引き込んだのだろうか。

「これからは、ゆっくりと新聞や本を読み執筆する時間ができそうです。私が書いたものを楽しみに待ってくださる人たちの存在が、生きるよすがになっています」と綴った木嶋佳苗被告。今後も彼女のブログは注目を集めそうだ。

デイリー新潮編集部