雅子さま、素手で蚕を触れない!? 迫りくる皇后教育の壁

社会週刊新潮 2017年2月16日梅見月増大号掲載

  • 共有
  • ブックマーク

この“手”にかかっている

 まだ先の話、と誰もが思っていたが……。2019年元日から新元号に変わるとすれば、2年足らずで「雅子皇后」が誕生する。美智子さまから皇后としてのお勤めが引き継がれるわけだが、中でも重要なのが、“御養蚕”。これが皇后教育の“壁”になるのではと、懸念の声が上がっている。

 ***

 もっとも、美智子皇后が行ってこられたご公務のすべてを雅子妃が引き継ぐ必要はないという。皇室ジャーナリストが解説する。

「皇后さまのお仕事は、あくまで天皇陛下のご公務を一緒に行うことに尽きます。ですからそれ以外、例えば、皇后さまが熱心に携わっていらっしゃる児童への図書普及の取り組みは、基本的に私的なご行為です。それを、雅子妃が義務的に引き継ぐ必要はありません。むしろ、雅子妃が独自に関心のある事柄への取り組みが、新たに行われることになるかもしれません」

 しかし、先に触れた「御養蚕」だけは、他の私的行為とは事情が異なる。

 宮内庁担当記者が言う。

「皇室と養蚕のつながりは古く、日本書紀にも記述があるほどです。長らく途絶えていた期間もありましたが、明治時代に昭憲皇太后が復活させました。それ以降、養蚕の仕事は、歴代皇后陛下の仕事として、受け継がれてきています」

 皇居中央にある紅葉山御養蚕所で育てている代表的な蚕は「小石丸」と呼ばれる種類。その絹は、正倉院の宝物を修復するために使われている。

■“まあ、かわいい”

 皇室ジャーナリストの渡辺みどり氏の解説。

「小石丸は古来種ゆえ産卵数が少なく、病気にも弱い。少しの環境変化にもとても敏感です。飼育には専門的な知識とかなりの手間を要し、一度は飼育の中止も検討されました。しかし、美智子さまの『後世に残したい』とのお考えで、継続することになったのです」

 御養蚕の様子は折に触れメディアに公開されている。

 取材した記者の話。

「蚕を網に移す“上蔟(じょうぞく)”の際には、美智子さまは目の前で蠢く数百匹の蚕を前に、『まあ、かわいい』と微笑みながら素手で取り上げて、丁寧に網に移していましたよ。初めて取材する、虫が苦手な記者は、その光景に目を背けていましたね。マスコミに公開している以外にも、蚕に関する作業はかなりこなしておられます」

 その意義はというと、

「養蚕はかつては米作りと並び、日本の農家を支えてきた大きな柱のひとつでした。米作を天皇陛下が行い、養蚕を皇后さまが執り行うことによって、日本農業の伝統を後世に伝えつつ、豊穣を祈念されているのです」(同)

 実はこの作業、秋篠宮紀子さまを始め、眞子さま、佳子さまも手伝っているが、

「義務ではないにせよ、慣例上雅子さまが引き継ぐもの。紀子さまが継ぐわけにはいかないんですが……」

 と、宮内庁関係者は頭を悩ませる。

「雅子さまは結婚当初こそ、何度か見学されていましたが、実際に作業をされたことはない。しかも、ご体調を崩されてからは、御養蚕所に足を運ばれたこともなく、蚕に触れたことさえありません。もちろん、手順や作法については既に習っておられるはずですが、美智子さまの思いを引き継ぐには、一緒に作業されることが望ましい。このままでは、形だけ引き継いで、作業は職員に丸投げされるのかもしれません……」

 簡単に越えられない壁が立ちはだかっているのだ。

ワイド特集「女という商売」より