岸田新内閣人事 官房長官人事で朝日が“誤報” 政治部長が萩生田文科相に謝罪

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 岸田新政権の人事が固まってきた。注目の官房長官には松野博一元文科相が内定したが、「萩生田光一文科相を起用する方針」と堂々と“誤報”を流してしまった社があった。天下の朝日新聞である。

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ごまかしの“訂正”

〈自民党の岸田文雄総裁は萩生田光一文科相を官房長官に充てる方針を固めた〉

 9月30日夕刻、岸田新総裁の人事に注目が集まるなか、朝日新聞デジタル版はこう報じた。前日から、官房長官人事で萩生田氏の名前は飛び交っていた。ただし、どこの社も「起用が取り沙汰されている」や「浮上」といった表現。そんな中、朝日は一歩踏み込み、「方針を固めた」と打ってきたのである。

 しかし、書いた直後に間違いに気づいたようだ。ほどなくして、こう速報を打ち直してきた。

〈官房長官に松野博一元文科相を充てる方針に 萩生田氏起用は調整難航〉

 記事には、こんな言い訳がましい文言も入っていた。

〈政府の要となる官房長官には萩生田光一文科相を起用する方針だったが、その後の調整で松野博一元文科相を充てることにした〉

“あの時点では正しかった”“間違ったわけではない”と言いたげな口ぶりである。

萩生田氏には祝いの電話が殺到していた

 この報道には、萩生田氏本人もびっくりしたそうだ。翌日のブログでこう綴っている。

〈昨日夕刻には朝日新聞の誤報で「萩生田官房長官」がネットに配信され、仕事ができないほど皆様からお祝いの電話やメールをいただきました。私自身は何も聞かされておらず、その後、松野さんの内定が報道されました。わざわざご連絡をいただきご心配をいただいた皆様には結果として大変ご迷惑をおかけしました〉

 ”誤報”に巻き込まれただけなのに、こんな文面を認めなければならないのだから気の毒な限りだ。もし “まだ連絡は来ていないけど、抜擢されたのかも”と一瞬でも本人に勘違いさせてしまったならば、尚のこと罪深い。

 なぜ朝日は、勢い余ってあやふやな情報を記事にしてしまったのだろうか。情報の「裏取り」さえちゃんとしていれば、こうしたミスは防げたはず。実は、朝日は裏取りに動いていたという。萩生田氏はブログの続きでこう明かしている。

〈通常は裏どりと言って本人等に確認するのが常識です。しかし、私の部屋に来た同社の記者にも「何も聞いてない」と申し上げましたがおかまいなし〉

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