勝手な見立てで「軍部」「官僚」のみを悪者にするNHK (有馬哲夫早稲田大学教授・特別寄稿)

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 前回、筆者は「証言と映像でつづる原爆投下・全記録」(8月6日放送)が、アメリカのプロパガンダ、すなわち「多くの米兵の命を救うためには原爆投下も仕方がなかった」という言い分を広めるのに一役買ったのではないか、と指摘した。

 歴史的事実として、アメリカは原爆を投下しなくても、つまり多くの広島、長崎市民を殺戮しなくても、終戦に導くことができたことは前回ご説明した通りである。

 この番組には、ほかにも問題がある。今回はその点を指摘したい。

 罪深いのは、勝手につくった「シナリオ」にあわせて歴史的事実を歪め、日本人たちの証言も歪めていることだ。...

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