テラハ「木村花さん」突然の死去…浮き彫りになった“ネット中傷”の数々

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京都旅行で不信感を募らせた後に

 恋愛リアリティショー「テラスハウス」に出演中の女子プロレスラー・木村花さんが5月23日、亡くなったことがわかった。享年22。番組が盛り上げた格好の“コスチューム事件”とそれに対する“ネット中傷”が彼女を追い詰めたとされるのだが……。

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 花さんが所属するプロレス団体「スターダム」は、【訃報】木村花逝去に関するお知らせ」として、以下のように伝えた。

「当社所属選手木村花選手が本日5月23日逝去いたしました。突然のことでファンの皆様、関係者の皆様には深いご心配と、哀しみとなり、大変申し訳ございません」

「詳細につきましては、いまだ把握出来ていない部分もあり、引き続き関係者間の調査に協力してまいります」と、混乱が続いていることも窺わせた。

「獣神サンダーライガーが、アメリカ最大のプロレス団体『WWE』で活躍できる逸材だと評価していましたからね。早すぎる死は残念でなりません」
 とプロレス関係者。

 花さんはテラスハウスに2019年9月より入居。1997年9月、神奈川県横浜市生まれ。インドネシア人の父と日本人の母を持つ。彼女をめぐっては、いわゆる「コスチューム事件」でネットから激しい中傷を受けていた。

 問題の放送は、フジテレビとイースト・エンタテインメントが制作し、Netflixにて先行配信するテラスハウス東京編、「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」の第38話。

〈Case of The Costume Incident〉と題された回で、花さんは「命より大事」なプロレス用のコスチュームを洗濯機に入れていたところ、同居するコメディアン志望の小林快氏が自分の洗濯物と一緒に洗濯・乾燥。コスチュームは小学生の水着のように縮んでしまった。

 花さんは涙を流し、他の同居人はなぐさめるのだが、東京ドームのリングにもあがったそのコスチュームへの思いは相当なもので、その分、悲しみは深くなる。怒りは当然、快氏へ向かい、

《てめえがなんか言えよ》

《なんで黙って見てんの?》

 などと、罵詈雑言を浴びせてしまう。

 この事件には“前段”がある。花さんと快氏は、他のメンバーと京都へダブルデートに出かけていた。花さんとしては快氏のことが気になる存在ではあったが、京都での彼の言動に不信感を大いに募らせることになった。

 そういった流れの中でコスチューム事件が起こったわけで、積もり積もった不平不満が一気に噴出することになってしまった。

《限界だよ 京都の時からさ》

《自分のことしか考えて行動してないじゃん》

《あんたのせいだよ》

《死ぬほど痛い思いして血流して骨折って頑張ってお金稼いでる人の気持ちなんてわかんないよね》

《一緒に住んでる人を笑顔にできないやつがさ、これから先さ、何百人何千人の前でさ、人のこと笑顔にできるわけないじゃん。ナメんのもいい加減にしろよ》

テラハ史上一番…

 これに対し、ネットの反応は苛烈で、花さんへの誹謗中傷は大変なものとなった。「あの口の利き方はないよね」「花さんのことはテラスハウスファンは全員嫌い」といったものはまだマシな方で、「テラハ史上一番最低なメンバー」「早く消えろ」とか、見た目や人格そのものへの攻撃が止むことはなかった。

 その一方で、花さんはSNSに、
《死ね、気持ち悪い、消えろ、今までずっと私が1番私に思ってました。お母さん産んでくれてありがとう。愛されたかった人生でした。側で支えてくれたみんなありがとう。大好きです。》

《そうだよね。顔も中身もブスでごめんね。消えれるもんなら早く消えたいよ》

《愛してる、楽しく長生きしてね。ごめんね。》

 などと書き込んだが、23日、亡くなったことが発表されることになる。その後、リストカットの跡のようなものも、投稿された画像からは確認されている。

 さる民放関係者によると、
「まだ死の真相ははっきりしませんが、番組の公式YouTubeでは、このコスチューム問題を取り上げた動画を3本投下していて、収まりつつあった問題をあおったと指摘する声があります。最近は出演者の不祥事などがあった場合、番組そのもののみならず、スポンサーの方に苦情が殺到します。不買運動などに発展しかねないそういう動きにスポンサーは極めて弱い。だからスポンサーの撤退も当然あるでしょう。ネットフリックスは広告に依存していないので、その限りではありませんが……」

「テラスハウスには恋愛リアリティショーと惹句がついていますよね。番組側はヤラセなど一切なくすべてリアリティと言っていて、視聴者もそれを信じています。今回、花さんが心を寄せる男性への不満が募り、その人がキッカケでコスチュームがダメになって怒りを爆発させた。見る人もガチンコで花さんを攻撃して追い込んでしまったのではないでしょうか。仮にそうだとすれば、番組の責任論と共に、ネットリンチ、ネット中傷もまた、問題として浮上してくるでしょう」

週刊新潮WEB取材班

2020年5月23日掲載

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