「天皇陛下は韓国の味方」と書く韓国メディア 改元で目論む政治利用

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「複雑な皇室観」

「『軍国主義の天皇』という意味で表向きは日本の皇室を否定的に捉えています。一方で……」

 と、産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘氏が、韓国人の「複雑な皇室観」を説明する。

「韓国では王室が途絶えてしまっているなか、特に若い人たちを中心に、古い伝統を守り続けている皇室の華麗さ、荘厳さに憧憬の念を持っている。ソウルにも景福宮という王宮が残っていて対外的には観光スポットとして喧伝されていますが、小さく、まるで映画のセットのようで、壮大でリアルな存在である皇居には到底及びません。ですから、日本に観光したら皇居を観てみたい、羨ましいという思いを持っている韓国人もいるわけです」

 憎いけれど、すごい――韓国人の皇室観をまとめるとこんなところなのかもしれないが、いずれにせよ、憎かろうが、すごいのであればその「力」を「利用」しない手はないと考えているのであろう。ゆえに、陛下の訪韓を求めるわけだ。

 韓国出身の評論家で拓殖大教授の呉善花氏が続ける。

「韓国の人は日王である天皇が1番、総理はその次だと考えています。仮に安倍総理が韓国で慰安婦問題について謝罪したとしてもそれでは済まず、『トップ』である天皇に謝罪させなければ話は終わらない。だからこそ、天皇の訪韓を求めるのです。それでも反日は止まないでしょうけどね」

 そんなことを目論む国に、万が一、天皇陛下が訪問される日が来ることを想像すると……。

「政治と、経済や文化交流は別だと韓国は言っていますが、それは詭弁に過ぎません」

 と、元朝日新聞ソウル特派員でジャーナリストの前川惠司氏が警鐘を鳴らす。

「天皇は政治と関係ないから訪韓してくれと、それこそ政治利用しようとしているのです。そうやって政治的な問題を解決し、日韓関係を改善して経済的な実利を得たいと狙っている。韓国は、天皇陛下が上皇になられれば訪韓しやすいのではないかと考えているかもしれませんが、それが実現してしまったら韓国の思う壺。また、雅子妃殿下と父親がともに元外交官であることから、皇太子殿下、つまり次の天皇陛下は外務省への影響力を持っていて、より利用しやすいと考えていると思います」

 あまりに非礼な国、韓国。彼の国に、令和になっても礼はなし――。

週刊新潮 2019年4月25日号掲載

特集「『勝った勝った』と大はしゃぎでも『韓国』の断末魔」より

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