史上最悪!時速235キロのスピード違反で捕まった男は、どんな車に乗っていたか?

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歴代の速度超過は…

 ちなみに史上最高速の違反というからには、歴代ランキングはどうなるのだろうか。警察庁に訊いてみると、

「そういった統計は、まとめていません。今回発表したのは警視庁ですが、新聞等は『過去最悪の速度超過と“みられる”』と報じていますよね。間違いないと思いますが、明確に歴代の記録を調べてのことではありません」

 過去に報じられた、めぼしい速度超過を挙げると――、

 17年7月、教員採用されたばかりの20代の女性教諭が関越道を時速169キロで走行。免停と罰金9万円の略式起訴に加え、学校からは戒告の懲戒処分を受けた。「トイレに急いでいた」という。

 16年9月、市職員が東北道を時速192キロで走り、92キロオーバーで逮捕。1審で懲役4月執行猶予3年の判決を受け、刑が重すぎると最高裁まで争ったが確定し、公務員法により失職。

 10年10月、無職の男が自動車販売店の試乗車を使って、愛媛県内の自動車専用道を70キロオーバーの時速141キロで走行している動画がYouTubeにアップされていたことから発覚。動画には速度メーターはむろん、車外の景色、追い抜いた車なども映っており、警察は動画を解析して男を割り出した。「海外の友人に車を見せたかった」という男は、書類送検に。

 05年1月、阪神タイガースの筒井和也投手(当時23歳/16年に引退)が山陽道を時速183キロで走行。球団から罰金50万円、当面の対外試合出場の禁止と、自動車運転の禁止を申し渡される。ちなみに当人の球速は、最速151キロだった。

 03年7月、北海道の道央道でフェラーリに乗った会社員が時速183キロで走行。パトカーが約1キロ追って、現行犯逮捕。「仕事の打ち合わせに急いでいた」という。

 前出の交通ジャーナリスト今井亮一氏は、

「今回のスピード違反はかなり悪質だと言えます。高速道でのスピード超過は40キロ以上で刑事罰である罰金となり、50キロ以上ですと最大10万円の罰金もしくは6月以下の懲役が下されます。そして減点は12点の一発免停です。それは51キロオーバーでも、100キロオーバーでも変わりません。ただ、今回の場合は、警察も罰金では済まさないでしょう。執行猶予も初犯は通常3年ですが、4年になるかもしれません。また、余罪が5件あるということですので、写真も撮られているのでしょう。これらを一緒に立件するかどうか、それによって免許取り消しの可能性も出て来るでしょう。スピード超過は、飲酒運転や危険運転致死などに比べて、非常に軽いとも言えます。これを契機に法定刑の厳罰化が進むかも知れませんね」

 こんな無謀な運転をする輩の免許は、取り消したほうがいい。ただし、故意の135キロオーバーと不注意からの10キロオーバーとを、一緒に厳罰化されては堪らない。はた迷惑な“チャレンジャー”である。

週刊新潮WEB取材班

2018年3月4日掲載

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