「大塚家具」久美子社長がかじる内部留保 母の億ションにタダ住まい

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大塚久美子社長

「久美子に経営ができるとは思いません。社員をイジメないで!」。2年前、株主総会の委任状争奪戦で父娘が骨肉の争いを繰り広げた大塚家具。株主総会で大塚久美子社長(49)に向かってこう叫んだのは、他ならぬ実母の千代子さん(70)だった。当時、久美子社長は両親と決別したが、なぜか、今も母親の億ションにタダ同然で住み続けているのだ。

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 久美子社長は、委任状争奪戦で勝利し、創業者の父親・勝久さん(74)は会社を追われた。これで大塚家具はV字回復するはずだった。ところが、業績は悪化する一方。昨年は、創業以来最大となる45億円の赤字を計上。彼女も頭を抱えているそうだが、

「社内では、結局久美子社長は父親を会社から追い出したかっただけじゃないか、なんて言われています」

 と話すのは、大塚家具の中堅社員。

「彼女は昔から、自分の友人や知人の意見は聞くが、役員をしていた身内の話には聞く耳を持たない人です。で、結果はこの惨憺たる業績ですよ。ところが、この2年間、母親のマンションに家賃を払うことなく住み続けているそうです。常識的に考えれば、家賃を払うか、彼女がマンションを出て行かないと変な話です」

 千代田区の一等地にある地上29階建ての高級タワーマンション。久美子社長は、この25階の一室で一人暮らしをしている。

 間取りは2LDK(86平方メートル)。地元不動産屋によれば、「販売価格は1億2000万円程度」という文字通りの“億ション”である。登記簿を見れば、2003年に新築で購入。母・千代子さんの持ち分は10分の9、久美子社長は10分の1なので、実質的には母親のマンションと言える。

 この不動産屋に聞くと、

「部屋を賃貸に出せば、家賃は45万~47万円程度」

■400億円を切る

 仮に家賃を47万円とする。家賃の9割は42・3万円。この2年分の家賃は、42・3万円×24カ月=1015万2000円になる。こんな大金を払わずして居座るとは、親の脛かじりそのものと言うほかない。念のため、会社を通じて家賃の支払いについて聞くと、

「お答えする立場にございません」(広報室)

 さて、肝心の経営状態は……。昨年12月期の売上は、前年比マイナス20・2%の463億円にまで落ち込んだ。今年に入ってからも、

「昨年に引き続き1月、2月も店舗売上高は前年割れに終わりました。3月には約1年ぶりに前年同月比超えを達成したのですが、それも0・5ポイントだけ。そもそも委任状争奪戦の影響で15年3月の売上が激減していましたから、前年同月比超えといっても往時の6割程度にしか回復していないのです」(信用調査会社の担当者)

 先の中堅社員によれば、

「今年1月から3月の店舗売上高はせいぜい100億円に届くか届かないかという程度。今年の売上は400億円を切る可能性がある。勝久さんの時代は潤沢にあった内部留保は、昨年1年間で50億円以上食いつぶしてしまった。資金繰りは更に悪化するでしょう」

 そんな状況を、勝久さんは十分承知の上らしく、

「久美子さんが家賃を請求されている気配はありません。会社が苦しい状況なので、勝久さんも敢えて娘を困らせるようなことはしないのでしょう」(同)

 親の心、子知らず――。

ワイド特集「蝶よ花よと女の舞」より

週刊新潮 2017年5月4・11日ゴールデンウイーク特大号掲載

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