生活保護でメシを食うNPOの実態 「弱者救済」「自立支援」のウラで

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“如何物”のビジネス

 政治評論家の俵孝太郎氏が言う。

「かつては日本人の基本的な意識構造である“恥”の気持ちが生活保護をせき止めていました。ところが何十年かの間に恥知らずが横行し、『権利なのだから賃金と同じく請求してよい』という意識に変容してしまった。となると権利を売る、その手伝いをすることでコミッションを取ろうとする輩が出てくるわけです。私はNPOなどというものはいずれも“如何物”だと思っています。プロレタリアを食い物にする『ノン・プロレタリア・オーガナイゼーション』の略とも言え、だから貧困ビジネスとして成立するのです」

 この図式を、わが国古来のお伽話になぞらえるのはジャーナリストの徳岡孝夫氏である。

「貧乏な時に親切そうな亀に誘われ、ついて行った竜宮城では美味しいものや楽しいことばかり。ところが帰ってきたら、どこにも居場所がない。淋しくて玉手箱を開けると、あっという間に年を取ってしまった。生活保護を貰い、楽でいいやと思いながら他人の世話になり、いつの間にか周りに誰もいなくなって老いさらばえる。こうした商売は、みんなで浦島太郎を量産しているようなものです」

 少なくとも“正義”などと無縁の振舞いであるのは間違いない。

特集「フィリピン人妊婦とお役所を追及! ドヤ街からは労働力を奪った! 『生活保護』でメシを食うNPOは正義か」より

週刊新潮 2017年3月23日号掲載

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