カーリングママ小笠原歩、五輪復活の目

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“カー娘”と呼ばれた彼女も今や1児のママ。3度の五輪に出場したカーリングの小笠原歩選手(38)が必死なのだ。

 と言っても、子育てにではない。5日、北海道・北見で行われた日本混合ダブルス選手権で幼馴染で元代表監督の阿部晋也選手と組み、優勝。4月の世界選手権への切符を獲得し、平昌(ピョンチャン)五輪を目指しているのだ。

「そもそも、小笠原さんの出場は潰えたはずでした」

 と、意外な感想を漏らすのは、スポーツ紙記者。

「所属チームの北海道銀行は2月の日本選手権で敗れ、出場権を逃した。引退という報道まで出たくらいです」

 ところが、思わぬチャンスが転がってきた。

「平昌五輪では、男女の混合ダブルスが新種目となります。実はこの種目、昨年の日本代表は世界選手権で20位に終わり、選手層が薄い。そこで日本カーリング協会が、小笠原さんら実力者を推薦して、この大会に出場させたのです」(同)

 協会の柳等強化委員長は、

「ショットのスキルは高いし、何より五輪を戦った経験があります」

 と言うのだが、道のりは険しい。先の記者が言う。

「昨年と今年の世界選手権で獲得できる五輪ポイントで上位7カ国に入らなければなりません。昨年、ポイントを獲得できなかった日本チームは現在0ポイント」

 メダルを獲得するくらいでないと、上位7カ国には入れないという。さらに、出場権を得ても、日本での代表選考会をもう一度勝ち抜かなくてはならない。

「負ければ、世界選手権に出ていない他のコンビが五輪に行く可能性も」(同)

“カーママ”の敗者復活なるか。

週刊新潮 2017年3月16日号掲載

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