“セコウしてますか?”と笑われる「世耕経産相」の焦り

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マスコミから総スカン

 どこからか、ミスターの声が聞こえてくるようだ。

 先月27日から、経産省内の全ての執務室が日中から施錠されることになった。

 警察庁でさえ施錠は一部というから、異例の事態だ。

 経産省職員が嘆息する。

「以来、執務室のドアは閉まる度に自動で施錠されるようになったのですが、まだ慣れていないので、鍵を部屋に忘れたままトイレに行って、締め出されてしまいましたよ。面倒なことになりましたね」

 さらに経産省は、取材対応のマニュアルを職員に配布。それによると、取材に応じるのは管理職以上で、メモを取る職員を同席させ、取材内容は広報室に報告。ドアだけでなく、職員の口にも鍵をかけたのだ。

 情報統制とも取れる動きの背景を、経産省担当記者が解説する。

「事の発端は、先月2日の新聞記事。GPIFの運用資金をアメリカのインフラ事業にも投下するというプランがあり、日米首脳会談でのトランプへのお土産にする、という中身でした」

 国民の貴重な資産をなぜ勝手に外交手段にするのかと政府は批判を浴びたわけだが、この報道が出たことに、官邸サイドは激怒。

「官邸は、この情報の出所が、経産省だと考えているのです」(同)

 かくして経産省に“世耕流セコム”が導入された由。
 政治ジャーナリストの話。

「担当している北方領土返還の件は一向に進まず、日米の経済関係は麻生さんがカウンターパートになる中、世耕さんの閣内での存在感がどんどん希薄になっています。そこにきて情報漏洩まで疑われてしまった。毅然とした対応を取り、自身の信頼回復を狙おうと焦っているんですよ」

 先の経産省担当記者は言う。

「それにしても、短絡的すぎて、皆呆れてますよ。クラブ内では、長嶋監督のモノマネで“セコウしてますか?”と揶揄する記者もいるくらいです」

 これはいわゆるひとつの、パフォーマンス?

週刊新潮 2017年3月16日号掲載

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