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大晦日の「SMAP」解散式に森くんが来たワケ “キムタク不在”7時間の一部始終

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週刊新潮 2017年3月30日号 
2017/3/23発売

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 キムタク抜きでのSMAP解散の忘年会が開かれたのは、2016年の大晦日、午後7時のことだった。会場になったのは、「芸能界のドン」こと田辺エージェンシー・田邊昭知社長の息のかかった東京・港区の焼肉店である。

 自宅を出たメンバーのうち、最初に徒歩で店に向かったのは、山高帽風ではあるものの、モダンに手を加えたタイプをかぶった香取である。

香取慎吾

 空色の革ジャンは凝ったつくりで、表地には鳥や蜂、そして花の刺繍に金属の飾りボタンをあしらい、裏地一面には匂うように花びらが舞う。そして、裾を巻き上げた太めのジーンズ。これらは共にグッチで合わせて100万円を下らない装いだ。

 背負ったバックパックやスニーカーにオレンジが共通して入っていて色のバランスは良いが、もうアイドルをやらなくてよい気の緩みからか、ふっくらした様子が気になるところ。

 アクセサリーに目を移せば、極太の鎖型ネックレスを首から下げ、左手の小指、薬指、人差し指、右手人差し指、薬指にまで合わせて5点の指輪をはめている。

 それから7分後、香取同様、歩いて登場したのが草なぎだった。

草なぎ剛

 香取と示し合わせたように黒いハットを身につけている。上半身を上質素材のカーコートで包む一方、下半身は落差が大きい。モスグリーンのスウェット・パンツはぴちぴちでスニーカーは銀色。コートのなかがパジャマだったとしても驚かないほどの脱力ファッションだ。

 草なぎから遅れること12分、店の前に停車した白いトヨタ・プリウスから降り立ったのが稲垣である。黒フレームの眼鏡にマスク姿だが、いや、だからこそ、持ち前の涼しげな目元や端正な鼻梁が目を射る。

稲垣吾郎

 ベージュのチェスターフィールド・コートは仏ブランドのものでおよそ50万円。小脇には革製のクラッチバッグを抱えるが、モノを詰め込み過ぎたか、いささかクタッとした印象。それでも足もとはぬかりなく、上げ底ブーツで固めていたのだった。

■“呼んで話したいよね”

 リーダーが現れぬまま時は経過して8時18分、店の前にタクシーを横付けして中居がようやく姿を現した。

 稲垣と同じく黒縁の眼鏡で、口元のみならず顔の過半をマスクで覆う。キャップからレザーのブルゾン、ジーンズまで全身黒のいでたちに真っ白の靴を投入。同じく白の鞄についたお守りには「勝」の文字が見える。

 それから店前のガードレールを乗り越えようとしてつんのめったのは、急く気持ちに身体がついていかなかったせいだろう。

中居正広

 木村を除く4人がSMAP最後の晩餐を行なったのは、2階の一番奥まったところにある12名用の個室テーブル席。店側としては彼らをとどこおりなく受け入れる用意ができていたようで、警戒度は高く、彼らが居座る個室に至る通路の前には店員が常時張り付いて目をギラつかせている。

 案の定、木村は来ないのか。断絶は修復不可能だったのか。

 中居登場から38分後の8時56分。

 そんな思いをよそに、ある男が店の敷居を跨いだ。

 長身で引き締まった体躯にダークトーンがよく似合う。ルイ・ヴィトンのストールもさりげなく、皮肉なことに、どのメンバーよりもトップ・アイドルのオーラを身にまとっている。21年前の5月、グループを脱退してオートレースへ身を投じた、他ならぬ森且行(42)だ。

森且行

「もともと、森くんの出席は予定になかったんだけど、メンバーのなかから“やっぱり呼んで話したいよね”と声が出て、来ることになった」

 と打ち明けるのは、森を知る関係者。

「中居と草なぎが窓際の上座につき、稲垣、香取、そして森くんが手前の壁際に陣取りました。森くんと話すこと自体、メンバーとしては久しぶりで、とても嬉しかったようです。昔話に花を咲かせるって月並みな言い方だけど、まさにそれで、本当に楽しいひとときだったみたい」

 店は通常なら週末は午前5時まで営業するが、この日、一般客には午後9時半ラストオーダー、10時退店を宣告していた。

 その時間が過ぎたあとも、5人が店を立ち去る空気はない。貸切状態の店内における解散の宴は年を跨いで午前2時まで続き、お開き後、それぞれ帰路に就いたのである。

■「4人は独立」

木村拓哉

 その一方で、キムタクが顔を見せることはついぞなかった。

「木村には1~3月クールのドラマ撮影があり、年末は30日まで、年明けは3日からというスケジュールでした。つまり31日は空いていたわけですが……」(ジャニーズ事務所関係者)

 仕事は休み。けれど声がかからない。が、森は誘われた。木村の孤立と孤独がここまで際立ったことが、解散騒動後でもあっただろうか。

 グループとともに人生の過半を積み重ねてきた身空としては、SMAPに別れを告げるということは、これまでの年月を捨てるということでもある。

 所属事務所との対立も辞さずという覚悟を鮮明にした宴。一連の「大晦日の叛逆」を伝え聞いた芸能プロ幹部は、

「なるほどねぇ……」

 ため込んだ息を吐き出すようにして、こう解説する。

「今年の9月で4人は独立という流れになるのかな。ただ、大騒ぎするようなことでもないでしょう。だって、1年前にはすでにそういう動きがあったわけだから。それが再び、同じようなムードになってきたということ。事務所としてのメンツ? そんなの潰されまくっているでしょ。ジャニー(喜多川)さんが社長として、“スマスマに生出演を、紅白出ようよ、カウントダウンを皆でしよう”と呼びかけたってすべて拒否してきたんだから」

 ジャニーズ事務所と彼らの契約更新は9月に予定される――。

特集「『ジャニーズ事務所』と対立覚悟 キムタク抜きの忘年会は『堺正章』プロデュースの焼肉店 さらば『SMAP』大晦日の叛逆」より

  • 週刊新潮
  • 2017年1月12日号 掲載
  • ※この記事の内容は掲載当時のものです

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