中垣内バレー男子次期監督の“間の悪さ” 就任決定直後に事故、過去には不倫でコーチ辞任

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バレーボール(イメージ)

 どんな人間にとっても人生とは予測不能なものだが、この人の場合、これから、という時になぜか落とし穴にはまってしまうのだ。男子バレーボール日本代表の次期監督に内定している中垣内(なかがいち)祐一氏(49)。間の悪いことに、就任が決まったわずか15日後、交通事故を起こして被害者に重傷を負わせたのだ。

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 事故があったのは11月9日、広島県庄原市の中国自動車道下り線である。車道で行われていた工事の警備をしていた男性(41)が、中垣内氏が運転するスズキの「ソリオ」にはねられたのだ。被害者は頭頂部裂傷、大動脈、腎臓損傷などの重傷。中垣内氏は、自らが部長を務めている「堺ブレイザーズ」に来季入団予定の選手の実家へ挨拶に行くため、島根県に向かっている途中だった。目下、捜査にあたっている広島県警高速隊の副隊長によると、

「現場は左カーブで、当時、工事のために中央分離帯を挟んだ上下線の追い越し車線を3キロほど規制していました。規制区間内には6名から8名ほどの作業員や警備員がおり、被害者はそのうちの1人。走行車線を走っていた中垣内さんの車が、何らかの理由で規制中の追い越し車線に入り、被害者をはねたわけです」

 中垣内氏が運転していたソリオは中央分離帯に衝突し、横転した状態で停止。はねられた被害者は、

「中央分離帯も、反対側の追い越し車線も越えて、規制されていない走行車線まではねとばされた。当時、その反対車線を車が走っていなかったことが不幸中の幸いでした」(同)

 この事故でいやおうなく思い起こされるのは4年前に発覚した中垣内氏の「不倫騒動」。当時、次期日本代表監督の最有力候補とされていた彼の不倫交際が写真誌で報じられ、監督就任の目が消えたどころか、当時務めていた代表コーチを辞任。その後はバレーボールの現場から離れ、所属チームの経営母体の新日鉄住金で営業マンをしていた。

■有罪になる可能性

「今回、協会員から代表の監督に中垣内を推薦する声が上がり、選考委員会で選ばれ、理事会の承認を受けて決まりました」

 と、日本バレーボール協会関係者は言う。

「中垣内の名前が挙がった時、協会内では“4年前の問題の禊(みそぎ)は済んだのか?”と議論になった。一方、“1回の失敗で切り捨てるのはどうか”との声もあり、結局監督に決まったわけですが、そこに今回の事故です。これはもう、信じられないくらい間が悪い」

 前回の不倫騒動は“禊”で済むが、今回の事故は、

「過失運転致傷罪に問われるでしょう。これは7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金となりますが、今回の場合、被害者が重傷であることを考えると、罰金では済まされず、起訴されて執行猶予付きの有罪判決となる可能性もある」(交通ジャーナリストの今井亮一氏)

 捜査の推移を見て今後のことを判断する方針だという日本バレーボール協会。

「内部では、ここまで間の悪い奴がトップでいいのか、と不安の声が上がっている。指導力はこれから見ていけば良いが、それ以前の運の悪さはどうにもなりません」(先の協会関係者)

 どうやら今回、中垣内氏がはまりこんだ落とし穴もなかなか深そうである。

ワイド特集「木枯らしの門」より

週刊新潮 2016年11月24日号掲載

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