初の「モンゴル人」学生横綱が誕生 争奪戦は必至

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全国学生相撲選手権大会が開催された国技館

 プロの土俵だけでなく、もはや学生相撲でもモンゴル勢が台頭だ。

 11月5日に行われた第94回全国学生相撲選手権大会で、日本大学4年のバーサンスレン・トゥルボルド(22)が優勝。モンゴル人としては、初の学生横綱の誕生である。

 相撲記者によれば、

「モンゴル時代は柔道の全国大会で優勝するほど。腕っぷしの強さを買われ、相撲にスカウトされました。5年前に照ノ富士や逸ノ城と同じ飛行機に乗って来日し、相撲で知られる鳥取城北高校に入学したのです」

 仲間の2人は、その後、角界入りして活躍中だが、

「トゥルボルドは、高校卒業時、プロ入りは早いと判断され、日大に進学したのです。昨年、全日本選手権でも優勝し、アマチュア横綱にもなり、日大主将も務めるまでになりました」(同)

 身長187センチ、体重183キロの体格が物語るように、力で捻じ伏せる相撲が持ち味。来年、大相撲の土俵を踏むことが確実視され、今後、相撲部屋が争奪戦を繰り広げるのは間違いない。

「十両や幕内まではいくと思いますが、そこから大関、横綱はどうですかね」

 と言うのは、相撲に詳しい、スポーツジャーナリストの宮澤正幸氏だ。

「彼は個人戦では優勝しましたが、翌日の団体戦では予選と準々決勝で、2度、同じ相手に負けています。おそらく、主将という責任を背負ったため、負けられないというプレッシャーがのしかかったからではないでしょうか。もっとも、プロの世界では、力が強いだけでなく、上手い相撲を取る人が大勢います。その程度のことで気にしていたら、上にはいけませんよ」

 日大の先輩、遠藤に追いつけるか。

週刊新潮 2016年11月17日号掲載

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