早くも蓮舫代表に取り沙汰される“前原次期代表” 草野球チーム「民進カチマス」結成

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 はらはらと頬を伝った涙は、彼女の視界をにじませ、結果、民進党の先行きを不透明なものにしてしまった。政治部デスクが驚いたのは、9日、蓮舫代表(48)が人目もはばからず、泣いていたからだという。

「電通で過労を苦に自殺した高橋まつりさんのお母さんを招いたシンポジウムが都内で開かれました。出席した蓮舫さんはお母さんの話を聞くうち、涙をこらえることができなかった、とのことでした」

期待外れの声がある蓮舫氏と2014年当時の前原氏

 実は今、蓮舫代表の最大の関心事は長時間労働問題だという。党関係者は、

「これから山井和則国対委員長は年金カット法案と呼ぶ国民年金法改正案を焦点にするつもりでした。ですが、“蓮舫さんの気合いが違う”と、野党で提出している長時間労働を規制する法案の成立を目指すことになったのです。シンポジウムと同日、民進党がこの問題について厚労省から国会内でヒアリングを行っています。蓮舫さんは予定に入っていないにもかかわらず、突然会場に現れ、“全力で立法に力を尽くす”と挨拶をしていました」

 なぜ、これほどまでに力を入れているかというと、

「双子のお子さんが現在19歳。いずれ就職も控えているので、他人事ではないと感じたようです」(同)

 だが、党内での評判は冷ややかだ。

「力を入れるべきは、党をどういう方向にもっていくか、という全体の政策。話題だからと、飛びついているだけではねえ」(同)

 孤立を深めているという指摘もある。

「相談相手が野田佳彦幹事長や落選中の手塚仁雄(よしお)さんら数えるほどしかいない。先の代表選で自身を応援してくれなかった議員のパーティーに顔を出そうとするのですが、出席を断られることもあるようです」(同)

 それゆえか、

「日に日に痩せていっているように思います。党の会合でお弁当が出ても、白いご飯には一切手をつけず、おかずしか食べない。周囲が“食べた方がいいのでは”と勧めても、習慣なのか、受け入れないのです」(同)

■こんなはずじゃ…

 つまり、彼女の弱点は政策面の弱さと党内人脈の乏しさ。その結果、早くも次期代表の名が取り沙汰され始めた。

「前原誠司さんです。前回は落選しましたが、すでに代表に意欲を示しています。連合系の議員からも“蓮舫を支援したのにこんなはずじゃなかった。前原さんを推せばよかったんだ”という声が出ている。蓮舫代表から頼まれて、社会保障制度に関する調査会の会長になりましたが、そこでの議論は、次期代表選で活用できる政策になるのでは、と見られています。かつては天敵だった小沢一郎さんとも会食を重ね、人脈を広げているので、“ニュー前原”なんてあだ名で呼ばれていますよ」(先のデスク)

 さらに、前原氏の下、党内でこんなチームが結成された。さる民進党の議員が言う。

「草野球チームを作ったんです。その名も“民進カチマス”。党内に野球振興に関する議連がなかったので、その一環で階猛さんらを中心に作ることに。前原さんにキャプテンをお願いしました。ユニフォームは党のカラーである青。所属グループに関係なく、30人を超える議員が集まりました」

 メンバーはゼネラルマネージャーに川端達夫、主将代行に細野豪志、マネージャーは山尾志桜里など。維新系の議員も参加している。

「うちの党に必要なのはチームワーク、全員野球です。ちなみに、前原さんは外野手を希望しています。捕手のできる人がいなくて困っているのですが……」(同)

 白球を追いかけた先にポスト蓮舫の座を “キャッチ”できるか。

週刊新潮 2016年11月24日号掲載

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