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〈「お言葉」を私はこう聞いた〉岐路に立つ象徴天皇制――白井聡(政治学者)

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週刊新潮 2017年3月30日号 
2017/3/23発売

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「お言葉」を通じてわれわれが知ったのは、象徴天皇制とは何であるのかについて、いかに何も考えてこなかったか、ということだったのではないか。「戦後の天皇制は象徴天皇制であり、天皇が何であるのかは憲法と皇室典範に書いてある」というのは常識であった。穏健な保守派は、このシステムを戦前レジームによって歪曲された古来の天皇制を「権力なき権威」という本来の伝統に復帰させたものとして評価する一方、共和主義を志向する左派は、政治的権能を一切持たないと規定されながらも、天皇の存在が否応なく持つ政治的性格を批判し、また事実上人権を奪われた状態にある天皇をその身分から解放するべきだとしてきた。

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  • 週刊新潮
  • 2016年8月25日秋風月増大号 掲載
  • ※この記事の内容は掲載当時のものです

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