ナベツネ、首位遥かでも巨人・高橋監督を絶賛 「由伸の責任じゃねえ」

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“ナベツネ”こと渡辺恒雄氏

 163キロを投げるわ先頭打者ホームランを打つわで“二刀流”を実践中の大谷翔平。昨年はトリプルスリーで、今年は“打撃10冠”なんてことになりかねない山田哲人。そして25年ぶりの優勝に向けて首位を独走する広島カープ。

 近頃のプロ野球は、まるでマンガである。

「たしかに突出した存在が目立ちますが、裏を返せば“地盤沈下”が著しい、ということに他なりません」

 とスポーツ紙デスク。

「本来なら、他の連中がもっとしっかりしないといけないはず。“出る杭は打たれる”べきなんです。そして、長年その役割を担っていたのが、“球界の盟主”に君臨していた……」

 巨人、である。

 7月11日現在のセ・リーグ順位表は2位。といっても、下は最下位までダンゴ状態で、見上げると広島は遥か10ゲーム先だ。

 そんな巨人の体たらくを“ナベツネ”こと渡辺恒雄読売新聞主筆はいったいどう見ておられるのだろうか。

 7日、東京ドームで阪神戦を観戦後、ナベツネさんは記者たちにこう語った。

 まず、今季から指揮を執る高橋由伸監督について、

「野球選手として最高の頭脳の持ち主。さすが慶應だ。最高の人材だね」

 気味悪いほどの絶賛だ。

 チームの現状について問われると、

「これは由伸の責任じゃねえからな。フロントだよ。補強してねえもん。これで勝てと言ったって無理だよ」

 そして、

「まだメークミラクルの可能性はある」

 と付言しつつも、最後は、

「ただ来年は必ず優勝するように」

 事実上、今季の白旗宣言が飛び出した。御年90のご老体、やけに諦めが早い。

「フロントはナベツネさんの人選だから、補強も彼の胸三寸なんですけどね」

 と、先のデスクが鼻白む。

「もはや彼にとって、いや読売グループにとって、巨人なんてどうでもいい存在なのでしょう。テレビ中継も少なくなったし、世間の耳目を集めたと思ったら賭博事件だったりするわけだから。むしろお荷物では」

 巨人改め虚人?

週刊新潮 2016年7月21日参院選増大号掲載

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