鳩山由紀夫、中国主導AIIB顧問へ 「日本が誤解される恐れ」

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 英国のEU離脱で世界が揺れる中、我が国には、早急に大気圏離脱をご検討いただきたい“宇宙人”がいる。6月26日、鳩山由紀夫元総理(69)が、AIIB(アジアインフラ投資銀行)の顧問に就任することが判明したのだ。言うまでもなくAIIBは、中国が昨年末に発足させた国際開発金融機関。現在57カ国が加盟しているが、日本は参加を見送っている。

あなたは何がしたいのか

 在北京特派員記者の解説。

「AIIBは、資金調達は順調とされていますが、不透明な部分が多く不信感が拭えない。国際的信用度の高い日本の加盟は彼らの宿願なのです」

 そこで中国は搦め手をくり出し、昨年11月、親中派の鳩山氏に就任を要請し、快諾された次第。

「日本の元総理が顧問に就くことは、彼らにすれば大きな一歩。これを突破口に、日本やアメリカの参加を促す狙いです」(同)

 無論、今や一般人である鳩山氏の就任が日本政府を動かすことはなかろう。しかし、政治ジャーナリストの山村明義氏は警鐘を鳴らすのだ。

「鳩山の就任というだけで、日本は参加に前向きだと他国から誤解されかねず、外交バランスに影響が出る恐れがあります」

 昨年8月には、ソウルの刑務所跡地にある抗日運動家の慰霊碑前で土下座を披露した鳩山氏。無暗に国益を傷つける彼を止める手立てはないものか。山村氏が続ける。

「もし、日本政府が彼に公式に抗議すれば、『やはり鳩山は重要人物だ』と思われ、彼の存在感が強まる。逆に無視を決め込めば、また勝手な動きをし続ける。先日亡くなられた弟の邦夫さんも、これでは安らかに眠れませんね」

 まったく度し難い。

週刊新潮 2016年7月7日号掲載

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