森喜朗会長はなぜ辞めないのか? 舛添氏には“辞めろ”と進言

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“潮時”とは漁師が潮の干満を読んで、最適な時に出港することを言うが、この人の場合、時化(しけ)ていようが、漁から戻る気配はない。都政担当記者が言う。

「実は舛添都知事が辞任を決意する直前、森喜朗さんが、本人に“辞めろ”と進言していたのです。安倍総理と話をしていて、官邸の意向を汲んでいました」

 当の森サンは、五輪組織委員会会長としてなお意欲的。

五輪組織委員会会長の森喜朗氏

「がんを患っていますが、だいぶ良くなったようで、5月には総理を交えた快気祝いがあったそうです。髪もふさふさになりました。今後は、五輪・パラリンピックの仮設施設について都や国との費用分担をどうするか、話し合う予定」(同)

 就任してからというもの、新国立競技場、エンブレム、不正送金疑惑とトラブル続きにも拘らず、この居座りっぷり。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、

「これだけ五輪にミソをつけておいて、辞めない理由が分かりません」

山口氏が一刀両断


 と言うが、元労働大臣で“政界の牛若丸”の異名をとった山口敏夫氏(75)はさらに手厳しい。議員として森氏の1期先輩にあたり、責任追及のため、5月末から街頭演説も行っていた。

「舛添氏はB級戦犯ですよ。森君とJOCの竹田(恆和)会長がA級戦犯だと思います。彼は元総理でありながら、安倍総理のところにわざわざ出向いていく。力があれば電話一本で済むはず。結局、虚像なんですよ。私は1964年の感動的な五輪を見た世代ですから、今の醜態が許せません。今度の都知事選で、森君を更迭できる候補者を擁立しようと思っています」

 森事務所に見解を問うと、

「お答えする必要はありません」

 しおらしさとは無縁である。

週刊新潮 2016年6月30日号掲載

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