イチローの記録達成で、チチローが売り出す1万円ボトル酒

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 父の日のプレゼントとしては3日早かったが、これほど喜ばしいことはなかったに違いない。なにしろ、記念に販売した日本酒に予約殺到という、オマケまでくれたのだから……。

 イチローが日米通算4257本安打記録を樹立したのは、今月16日。待ってましたとばかりに販売されたのが、“チチロー”こと鈴木宣之氏運営の「イチロー展示ルーム アイ・ファイン」公認、限定700本「桐箱入り記念ボトル」だ。

 説明書きによれば、中身は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2016」で金賞となった、名古屋の東春酒造の最高級純米大吟醸「東龍」。通常価格は3300円だが、桐箱入りのボトルに、「4257」のエッチング加工が施され、720ミリリットルで、お値段1万円也。

 今回、アイ・ファインや酒蔵とともに企画・販売した名古屋酒販協同組合の話。

「以前から、愛知県の酒を広められないかと考えていました。宣之さんが6年ほど前、チチロー・カレーを売り出した時、ピンと来たんです。そこで、宣之さんにお願いし、3年前に一流と語呂合わせした『一龍』という酒を販売しました」

 この時、宣之さんは酒類販売免許も取得し、本格的に営業活動を展開。一龍はこれまでに4000本を販売した。今回の商品は、記録更新が見えてきた昨秋から、計画を練り始めたという。

「今シーズン中に更新の可能性が高まりましたが、途中、怪我で欠場もあり得ます。エッチングが高額なので、ギリギリまで製造できませんでした。現在、急いで製造中ですが、すでに予約が600本。約半分は宣之さんが受注したものです。儲け? 酒税が高いし、エッチングが2000円ほどで桐の箱ですから……。日本酒普及のためです」(同)

 もっとも、メジャー通算3000本安打も達成目前。その際は新たに記念ボトルを発売予定だという。だが、肝心のイチローとの親子関係は、相変わらず断絶状態。この手の事業に名を使われたことが一因とされるだけに、溝は深まりそう。

週刊新潮 2016年6月30日号掲載

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