ツタンカーメン柄の絨毯、香水はカルバン・クライン…新事務次官のセンスに外務省困惑

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

“型破り”なのは、その経歴だけに留まらないようである。外務省のトップに立つ杉山晋輔・新事務次官(63)。早稲田大学出身、そして肛門にローソクを立てる「芸」の持ち主と話題は尽きないが、身の回りも奇抜。中には困惑する職員もいて――。

 ***

ポケットチーフも何だかお洒落

 杉山氏の“売り”は、何と言っても、外務省の歴史始まって以来、初の私大出身次官となること。

 東大はじめ旧帝大出身などのスーパーエリートが牛耳ってきた外務省に風穴を開けたとされているワケだ。

 しかし、

「あの全身に漂うケバケバしさだけには、何年経っても馴染めないんですよね」

 と、その“英雄”のファッションを愚痴るのは、外務省のさるキャリア官僚氏。とにかく杉山氏から匂い立つ香水の香りがスゴイというのだ。

「1メートル以内に入れば間違いなく鼻に来ます。お気に入りの一つはカルバン・クラインですが、量がすごい。ですから私は常々、杉山さんとは同じエレベーターに乗らないようにしているんです。同乗した日には、こっちの背広に匂いがついて、女房に痛くもない腹を探られてしまいますからね」

■ギョッとして…

 もっとも、彼の独特のセンスは、これに留まらない。

 前出のキャリア氏によれば、

「杉山さんの部屋に初めて入った人はとにかく驚きます。机の上には、所狭しと舶来の置物が並べられ、チェスのボードや駒も並べてある。これ見よがしに洋書なども積まれています。床には絨毯が敷き詰められ、その柄はツタンカーメンだったり、クレオパトラやスフィンクスだったり。かつてエジプト公使だった時代に集めたものだそうですが――」

 その統一感の無さは、デキの悪い博物館に入ってしまったようなもの。居心地は悪く、彼のことを“ファラオ”と揶揄するムキもあるとか。

 さらには、

「杉山さんと言えば、“指輪”ですよね」

 とは、外務省の別の職員。

「彼は常に指輪を3つもはめている。そのうち1つはゴールド、1つは緑の石のついたもの。初めて見た人はだいたいギョッとして目を逸らします」

 と言うから、そのキザなナルシスト加減においては、既に十分なレガシーを残しているのだ。

 むろん、ファッションとは、その人の好みに留まらず、時に深層心理を反映するもの。

 この点、精神科医の片田珠美氏に聞くと、

「フロイト的に言えば、指輪は女性器の象徴。それを3つも付けているということは、抑圧された衝動があるのではないでしょうか。ハニートラップにかからないかどうか、不安です」

 と、要らぬ心配までされてしまう有様である。

 当のご本人からはコメントはなし。しかし、とにもかくにもこれからは日本の外交を代表する身だ。

「地味なお役人の中にも、お洒落な方がいるというのは素晴らしいことですが――」

 そう述べるのはファッション評論家の堀江瑠璃子氏である。

「ただ、お洒落の上級者というのは、決して目立たず、見る人が見ればわかる程度のさりげないやり方を選んでいます。その点、杉山さんはキメ過ぎ、目立ち過ぎでエレガントさに欠ける。もう少し、お年や立場を考えていただきたいものですね」

 もちろん“本業”の外交も同様。スタンドプレーに走らず、地道な成果を生むべきなのは言うまでもないのである。

「ワイド特集 身から出たサビ」より

週刊新潮 2016年6月23日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。