元水戸泉の部屋で力士6人が休場の異変 かわいがり疑惑も親方は否定

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 土俵上の吊り屋根に届かんばかりの豪快な塩撒きは、相撲ファンならずとも知るところ。だが目下、元水戸泉こと錦戸親方(53)を巡っては塩ならぬ、怪情報が乱れ飛んでいる。待望のおかみさんを娶った矢先、手塩にかけたはずの弟子たちが、なぜか本場所から姿を消していたのだ。

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 両国国技館で行われた5月場所で、相撲記者はある異変に気付いたという。

「錦戸部屋に所属する8人の力士のうち、実に6人が初日から“休場”していたのです。食中毒を起こしたわけでもないのに、同じ部屋の力士の“4分の3”が土俵に上がれないなんて前代未聞だと思います」

 錦戸親方は、場所前の4月24日に、21歳年下の美人ソプラノ歌手との披露宴を開いたばかり。それからまもなく、新婚ムードを吹き飛ばすような異常事態が発覚したのである。

「この一件が話題になったのには理由があります。錦戸部屋の力士は全員幕下以下ですが、その中に21歳の注目株がいる。角界では30年ぶりとなる、カナダ出身力士の誉錦です」(同)

 柔道経験もある身長197㌢、体重153㌔の大型新人は、元大関・KONISHIKIの紹介で入門を果たした。金髪のイケメン力士として、すでに目ざとい女性ファンから熱視線を向けられているという。

「昨年7月の序ノ口デビュー以来、勝ち越しを続け、すでに三段目に昇進するなど、実力も折り紙つきでした。しかし、そんな若きホープまで5月場所を休場。それどころか、カナダに極秘帰国していたことが分かった。記者の間では、誉錦は兄弟子からの“かわいがり”に耐え切れずに帰国し、関与した兄弟子が罰として休場させられたのではないか、と囁かれています」(同)

■養成費の横領

 もはや、新妻を前に鼻の下を伸ばしている場合ではない。だが、当の錦戸親方を直撃すると、

「休場した力士にはケガや糖尿病、引退など、それぞれ理由があります。誉錦は去年の9月場所で痛めた肩の治療のために帰国しました。まぁ、ホームシックになっていたのは事実ですけど、うちの稽古場はガラス張りで外から丸見えなので、かわいがりが横行するなんて考えられません」

 と、疑惑の数々を言下に否定するのだ。しかし、別のベテラン記者は親方の説明に“物言い”をつける。

「かわいがり疑惑はともかく、問題なのは錦戸親方が稽古場にほとんど顔を見せないこと。ケガや病気での休場が続出するのは弟子の生活や稽古ぶりをきちんと把握していないからです」

 この点を親方に質すと、

「最近まで体調が悪くて通院していたので……。毎日は出られませんが、時間があれば極力、稽古を見るようにしていますよ」

 だが、相撲評論家の中澤潔氏は手厳しい。

「本来、親方は必ず稽古に立ち会わなければならない存在です。親方が稽古場で目を光らせていれば、いい加減な稽古ができないので故障も減る。ただ、最近はロクに稽古を見ず、強い力士を育てようとしない親方が増えました。相撲部屋には、幕下以下の力士の人数に応じて協会から養成費が支払われるので弟子が出世しなくてもカネに困らない。とはいえ、8人中6人が休場では養成費の横領と言われても仕方がありません」

 新婚ホヤホヤのおかみさんと部屋をもり立てるつもりなら、まずは“シオ”らしく批判に耳を傾けては。

「ワイド特集 言ってはいけない」より

週刊新潮 2016年6月9日号掲載

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