東大生わいせつ逮捕事件 山谷えり子議員に親戚関係を尋ねるも、電話は不通に

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 女子大生(21)を部屋に連れ込んで裸にして触った強制わいせつ容疑により、東大生・東大大学院生ら5人が先月逮捕された。そのうちの1人で、東大大学院工学系研究科の原子力国際専攻に所属する修士1年生・Aが、山谷えり子参院議員(65)の親戚であることが判明。教育再生担当の首相補佐官も務め、今夏に参院選が控えた山谷氏だけに、波紋を広げそうだ。

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山谷えり子参院議員(自民党HPより)

 山谷女史は、1950年生まれ。「サンケイリビング新聞」編集長などを経て、2000年の総選挙で民主党から立候補して初当選。

 離党後の衆院選では落選したものの、04年に参院へ鞍替え。今度は自民党の比例区候補として出馬し、当選を果たした。

 06年9月から、教育再生担当補佐官に就任。10年の参院選で2期目の当選を果たした後、14年9月に初入閣。第2次安倍内閣の国家公安委員長ならびに拉致問題担当相など、5つの職掌を担っていたのだった。

「同じ時期に大臣になった小渕優子(経産相)や松島みどり(法相)は、政治とカネの問題で早々に辞めていきました。そんななかにあって山谷さんは担務が幅広いにもかかわらず、ソツがなく安定感があった」

 と、これは政治部デスクの解説である。

「彼女は38歳のときにカトリックで洗礼を受けています。もっとも、『仏所護念会教団』や『神社本庁』といった宗教団体からの支援も手厚い。そんなわけで、過去2度の参院選では、いずれも25万票前後を獲得。今夏の参院選で改選を迎えますが、当選の目安である10万票をやすやすと超えてくるでしょう」

■親族の証言

 この保守派論客の父親は、産経新聞政治部記者の後、ニッポン放送「お早ようニッポン」でよろず相談を受け持った故・山谷親平。母の和子さんも市井でカウンセラーを務めていた。

 和子さんの実家は、福井で創業100年超、3代続く老舗書店。そこの前社長はすでに物故しているが、未亡人がこう明かす。

「和子は私の夫の妹です。そして彼女のすぐ下の弟がいまして、その孫にあたるのがA。夫の葬儀の際に、Aの父親が“息子が東大へ進学した”と話していたのは記憶しています。もう5年ほど前のことですが。週刊新潮に載っているあの話ですか……」

 いささか時代がかった言い方だと、山谷女史から見てAは、「従兄弟ちがい」、あるいは「従甥(じゅうせい)」となるが、簡単に言えば従兄弟の子。5親等の血族で、紛れもなく親族なのだ。

■“思い当たらない”

 当否を確認すべく山谷さんご当人に架電したところ、

記者:山谷先生ですよね?

山谷:違います。

 ……。電話は切れ、それ以降、携帯電話には繋がらなくなった。

 それから、長く彼女に仕える秘書に電話すると、

「Aは支援者の名簿にない。私は広く親戚関係を把握しているが、思い当たらない」

 およそ回答とは呼べぬ対応で、議員に確認してほしいと付け加えたが、これまた電話は不通となってしまったのである。

 不都合な事実を突きつけられて答えに窮したようだが、過去の発言や行動を辿れば無理もない。

 例えば、04年4月11日の講演会では、

〈今、日本では、自分の国を滅ぼすために、子供を教育しているのでしょうか。警察庁の調べでは、「見知らぬ人と性交渉するのは本人の自由」と思っている中高生が、68%もいます。性のモラルがめちゃくちゃになったら国は大変です〉

 次いで09年。日本のソフト・メーカーが製作した「女性や子供への性的暴力ゲーム」に断固、異議申し立てをしている。

〈自民党の山谷えり子女性局長は、「イギリスやアメリカでは販売をとりやめる動きも出ているほか、海外の人権団体は、“日本は性的な暴力を発信する国か”と抗議している」と述べました〉(5月22日 NHKニュース)

 性的な暴力を発信する、モラルなき親族を生んでしまったとなれば、気恥ずかしさばかりでは済むまい。

「特集 かつては教育再生担当の首相補佐官! 昨年10月までの国家公安委員長! 『強制わいせつ』東大生は『山谷えり子』参院議員のご親戚」より

週刊新潮 2016年6月9日号掲載

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