浜木綿子80歳の活躍 舞台主演を務め、息子・香川照之についても語る

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 浜木綿子さん、まだまだ攻めの姿勢である。80歳にして新作同然の舞台の主演を務め、しかも全国を1カ月半近く巡演するのだ。

 6月3日が皮切りとなる「新版喜劇 極楽町一丁目 嫁姑千年戦争」(東京・シアター1010ほか)が、その作品である。

 2001年の初演から再演を重ねる人気作。浜にも思い入れの深い作品だが、今回は脚本が大幅に書きかえられている。原作は「小説新潮」に連載されていた二階堂正宏の漫画だ。

 浜が演じるのは未亡人役。家を留守にして出歩くのを、姑の正司花江(80)は気に入らない。しかも、嫁姑の対決に新たな火種が。一人息子が結婚相手を連れて来て、3世代の女が同居する。

「これまで浜の役は嫁の立場で描かれてきましたが、今度は嫁と同時に、息子の嫁の姑というふたつの立場なのです。これだけでも複雑なのに、男に言い寄られる場面では女心を見せます。当然、浜のセリフは多くあり、会話のテンポが大切な喜劇です」(演劇担当記者)

 前川清、加藤茶など共演陣も味を出す。

「製作発表で浜は、姑さんとはあまりお会いできなかった、今は姑の立場ですが、嫁と会っていないのでケンカもないです、と自身を語り記者をオッと思わせたり、サービス精神も旺盛。頭の回転の速さを感じさせた」(同)

 市川猿翁(当時は市川猿之助)との結婚、離婚。そして、わが子香川照之との実生活を、彼女はちょうど朝日新聞で語ってもいる。

「離婚で苦しんだのに、息子の香川が11年、元夫のいる歌舞伎界になぜ進んだのか悩んだ。市川中車の名で歌舞伎の舞台に立った姿を観て納得でき、元夫とも再会しています。気持ちが整理され、何かスイッチが入ったのでしょう」(同)

 傘寿にて惑わず。

週刊新潮 2016年6月2日号掲載

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