参院選に出馬する元女優・高樹沙耶 公約の“大麻解禁”を語る

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元女優の高樹沙耶

 芸能界を後にし、南の島で“自然との共生”を実践してきた元女優の高樹沙耶(52)が、今夏の参院選・東京選挙区に出馬表明した。かねてより大麻解禁を唱えている彼女、選挙戦でも「正しい知識を広めたい」のだとか。

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 さる10日に行われた、新党改革の第1次公認発表。「脱原発」とともに「医療用大麻解禁」を公約に掲げる高樹は同党の荒井広幸代表から紹介を受け、かつての芸名で立候補すると明言した。

 83年にデビューし、近年はドラマ「相棒」にもレギュラー出演。一方で07年から南房総で「エコライフ」を始め、東日本大震災を機に石垣島へと移り住んだ本人にあらためて聞くと、

「正式にお話を頂いたのは4月上旬です。80歳近い母には『これまでも色々(大麻などで)批判を受けたのに』と、直前まで反対されましたが、私が出ることで医療用大麻に注目が集まればと考え、決断したのです」

 そのきっかけを作ったのは、かつて「新党日本」で荒井代表と同僚だった平山誠・前参院議員だという。

「一昨年9月、平山先生がダイビングで石垣島に来られて交流が始まり、荒井代表に引き合わせてくださいました。現在の法律では医師でさえ大麻を扱えないのに、麻薬であるモルヒネは医療用に使える。こうした現状を伝えたところ、荒井代表は『医者が研究機関を作らなければいけない』と仰り、昨年4月には薬用作物(薬草)栽培推進議員連盟を立ち上げられました」

 これと相前後して、

「平山先生が理事になって『日本薬用植物研究推進協会』が作られ、昭和大学では『日本臨床カンナビノイド学会』が発足しました。研究を推進する体制が整った中で、荒井代表も国会で質問を重ねてきたのです」

■東京五輪までに

 会見では「大麻には約250の疾患に効くというエビデンスがある」とし、認知症予防やリウマチへの効能を挙げた。従来は一貫して全面解禁を主張してきたが、

「“大麻は麻薬”と思い込まれている日本ですぐには難しいでしょうから、まず環境づくりです。情報も与えず頭ごなしに『ダメ』はおかしな話。すでに英仏独伊などでは医療用大麻が販売され、米国では4つの州で嗜好品としても合法です。そんな状況で、危険ドラッグやヘロインと一緒くたに麻薬扱いすれば『日本は一体どんな国なのか』と後ろ指を指されてしまいます」

 そう危惧しつつ、

「きたる東京五輪では、疲労回復のため医療用大麻を活用する海外選手が現れても不思議ではありません。そのためにも早急に議論を始めるべきです」

 石垣島では6歳上の“パートナー”である大麻研究家と共同生活を送っており、選挙中もこの男性の東京の自宅に身を寄せるという。

「11年まで出ていた『相棒』の再放送のギャラも微々たるもの。自給自足の暮らしでお金がありませんので、資金は党にお願いしています。選挙活動は、ナチュラリストなのに化粧ばっちりでシャネルスーツでは『嘘つき』と言われてしまうので……まあ、お楽しみに」

 東京選挙区の改選数は6。政治評論家の浅川博忠氏は、

「新党改革は東京に拠点組織がありません。ただ投票率が上がれば、高樹さんの最下位当選の可能性も出てきます。当日の天候も大いに左右するでしょう」

“ナチュラル頼み”というわけだ。

「ワイド特集 五月晴れの五月病」より

週刊新潮 2016年5月26日号掲載

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