“仲良し”安倍首相の手助け? 渡辺喜美「おおさか維新」入党で政界復帰へ

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 議員バッジを失い、“素浪人生活”に入って早1年5カ月。旧みんなの党代表の渡辺喜美氏(64)の行先がおおさか維新の会に決まった。これまで、陰に陽に調整が続けられてきたが、5月14日、ようやく彼の入党と今夏の参院選比例代表への擁立が確定したのだ。

渡辺喜美氏

 渡辺氏といえば落選後、ことあるごとに、

「複数の政党から、『一緒にやりませんか』とお誘いが来ている」

 と吹聴していた。数ある候補を比べ、悩みに悩んだ末の決断だったのだろうか。

 さる野党の代表は、

「渡辺氏から相談を持ちかけられたことはあったけど、こちらからは一度も誘っていない。なのにこちらが熱心だという話が独り歩きしていて困ってるんだよ」

 と苦笑いを浮かべていたし、維新関係者はこう首を傾げる。

「松井氏と渡辺氏は、2012年、第三極として結集するための話し合いの中で、互いに相手の党の解党と、自身の党への合流を主張。徐々に罵り合いへと発展していき、亀裂が生じてしまった。それ以降、2人は犬猿の仲です。今回の入党も、松井氏は内心面白く思っていないはず」

 それでも維新が渡辺氏を迎え入れることを決めたウラには、どうやら官邸の強い意向があったようだ。

「安倍総理や菅官房長官と渡辺氏は、自民党時代から大の仲良し。彼らはなんとか渡辺氏を政界に戻したがっていたものの、いきなりの自民党復帰は厳しい。そこで維新が選ばれたのです。ゆくゆくは橋下徹氏も政界へ呼び戻し、維新を、現政権を補完する第三極に仕立てるつもりなのです」(同)

 新参・渡辺氏の話。

「安倍さんや官邸の意向はまったく関知していません。かつて合流の際に揉めた件に関しては、橋下さんと話し合って解決済み。もうわだかまりはないし、政治は政策が全てで、個人的な感情は関係ありません。一兵卒として頑張るだけです」

 ともあれ、まだバッジを貰ったわけではない。油断して不用意な借金などせぬよう。

週刊新潮 2016年5月26日号掲載

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