ガソリン代が230万円なら“地球5周分”! 民進党の政調会長に抜擢された山尾志桜里の不思議な収支報告書

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 民主と維新の合流で誕生した「民進党」の政調会長に抜擢されたのは、元検事の山尾志桜里(しおり)代議士(41)だった。「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログを待機児童問題として取り上げ注目を集めた彼女の、その“カネ”にはいくつかの怪しい点が見受けられる。例えば、資金管理団体「桜友会」から山尾代議士が長を務める「民主党愛知県第7区総支部」へ寄附が行われているが、両団体の政治資金収支報告書をひもとくと、それぞれの「支出」と「収入」の金額・寄附日は“不自然に不一致”なのだ。

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元検事の山尾志桜里代議士(41)

 次に、「第7区総支部」が収支報告書に記載しているガソリン代のミステリーに触れよう。小選挙区で対峙する自民党の鈴木淳司代議士とざっくり比較すると、

【山尾】
12年 230万円
13年 82万円
14年 86万円

【鈴木】
12年 35万円
13年 26万円
14年 26万円

 ガソリンが230万円分とはかなりの量である。12年時のハイオクガソリン価格を160円/リットル、燃費を15キロ/リットルとして計算すると、約21万キロで、これは地球5周分に相当する。

 当時のスタッフによると、

「私はかなり走っており、マイカーのフォルクスワーゲンで年間2万キロ。スタッフは自分も含め最大で3人いましたね。えっ、230万円ですか?」

 スタッフが3人でも単純計算で年間6万キロ。21万キロとの乖離が際立つばかりだが、ひょっとすると、山尾氏およびスタッフの精励恪勤(かっきん)を物語るエピソードなのかもしれない。

■“地盤培養行為”

 今度は、収支報告書に記載されていないミステリー。

 彼女は瀬戸市内の民家を賃借して「さくら館」と名付け、そこで「さくら塾」と称した各種活動を行なっている。歯科医や書家など幅広い層を講師として呼び、地元民を聴衆として招き、飲食を提供するのだ。ときには1人5000円の会費を取って、「養命酒」の工場にバス旅行へ出かけることもあった。この塾活動および旅行の案内をする際に公開している電話番号は、「第7区総支部」と同一のものだ。

 となると、塾主催の催しというものは政治活動と見なしうる。当然のことながら、報告書に事務所の家賃や活動費として計上すべきだが、これが一切見当たらないのだ。元東京地検特捜部検事で弁護士の高井康行氏に尋ねると、

「さくら館の諸経費はともかく、バス旅行についてはホームページなどで広く公衆に参加を呼び掛けている以上、私的な会合や行事とは言えません。それは、政治家である山尾志桜里議員の『地盤培養行為』。すなわち、支援者を獲得するために行なわれる純粋な政治活動です」

 もしそうであるならば、

「政党支部または資金管理団体には、収支を報告する義務があります。でも、『第7区総支部』や桜友会の収支報告書には記載がないんですよね。すると政治資金規正法の不記載に該当し、違法となる可能性があるのです」

「特集 『日本死ね』で名を売った弱者の味方! 民進党『政調会長』に大抜擢! 500万円の架空資金!?『山尾志桜里』代議士の奇妙な政治資金」より

週刊新潮 2016年4月7日号掲載

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