「今井絵理子」スピード当確に水を差す「創価学会」の重大な事情

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 芸能界同様、永田町にも、躓きの石はあちらこちらに転がっているもの。華やかな出馬会見直後、交際相手の逮捕歴が報じられた今井絵理子氏(32)に、今度は「創価学会」にまつわる“懸念”が浮上した。大票田も失いかねない、その“重大な事情”とは……。

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今井絵理子氏(32)

 3月13日、都内のホテルで行われた、自民党党大会。手振りを交えて国歌を歌ったのは、参院選の“目玉”今井候補であった。自民党議員が顔を綻ばせて言う。

「君が代は、去年が中西圭三、一昨年が松崎しげるとおじさんが続けて歌いましたから、今年はフレッシュでした。彼女も事前に茂木選対委員長にデモテープを持参するほど、やる気満々。お蔭でスポーツ紙にも取り上げられて、党の絶好のアピールになりましたよ」

 遊説すら行っていないのに、自民党の“顔”となった感のある今井氏。既に「当選確実」(同)との観測が流れているのも頷けるのだ。

■不倶戴天の…

 ところが――。

「ここに来て、地元・沖縄から、今井に厄介な話題が持ち上がっているんです」

 と打ち明けるのは、自民党関係者である。

「彼女の親族の中に『顕正会』という宗教団体に入信した経歴のある人がいることがわかった。これに創価学会のメンバーが過剰に反応していてね」

 顕正会とは、正式には「冨士大石寺顕正会」なる、1957年設立、公称信者数150万人の団体。もとは日蓮正宗の傘下で、つまり、創価学会とは“同根”だから、信者の層は重なることになる。そのため、

「両団体の信者の奪い合いはすさまじく、かつて顕正会サイドが学会本部に70人で押しかけて揉みあいになり、逮捕者12名が出た事件があったくらい。今でも不倶戴天の間柄です」(宗教ジャーナリスト)

 関係者が続ける。

「“自民は何でそんなのを出したんだ!”と、この話が沖縄の学会メンバーの間でとりわけ広まっていて、うちの県連が慌てている。うちは選挙区で沖縄北方担当大臣である島尻安伊子の3選を狙っていますが、ただでさえ革新が強く、苦戦必至の中、今井の問題で公明党の支持母体である学会がヘソを曲げ、選挙で寝られてしまっては、いよいよピンチとなるんです」

 現職大臣を落とすわけにはいかないが、島尻氏が“歯舞読めない”問題で評価を下げているだけに、心配は募るということなのだ。

 もっとも、当の今井氏にこの件について尋ねると、

「そうなんですか〜」

 とまるで他人事。

 代わりに“後見人”である山東昭子・元参院副議長に聞いても、

「その件は、今井から報告を受けましたよ。でも、顕正会ってよくわからないけど学会・公明党とは全然規模が違うでしょ。公明党が気にすることじゃありませんよ。選挙は宗教同士ではなく、あくまで個人の戦い。全然心配ありません」

 と呑気だけれど、先の関係者が言う。

「こうした事情もあって、沖縄県連は学会の歓心を買うために、比例区は全面的に公明の候補を支援する。すなわち、今井は、沖縄において、うちの組織票はほとんど当てにできないことになるんです」

 出馬表明1カ月余りで早くも問題山積の今井候補。7月の選挙までまだまだ道は長く、とても「スピード当確」なんて甘い話では終わりそうにないのである。

「ワイド特集 春色の時限爆弾」より

週刊新潮 2016年3月24日号掲載

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