ミケルソンと最終日最終組で「岩田寛」の収穫

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 米国男子ツアー「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」で岩田寛(35)が優勝争いを繰り広げた。

 この大会、名前の通り、アマチュア(有名芸能人やアメフト選手、実業家など)がプロとプレーする。2人1組で“ダブルス”を組んで競うのだ。

 もちろんそれは余興であって、プロ同士の普段通りのガチンコ対決も行われている。岩田は予選ラウンド3日間を終えて首位と2打差の単独2位につけた。

 4日目は、首位ミケルソンとのペアリング。ミケルソンといえば、言わずと知れた通算42勝を誇るスタープレーヤーだ。2人は昨年の全米プロで同組になったことがあるが、そのときは両者とも下位。今回は優勝を争う最終日最終組である。

 11番、岩田はバーディを奪い、爆発的スコアで首位に躍り出ていた2組前を回る選手に並ぶ。

「そこからいいパーが続き、ミケルソンも“こいつ、しぶといな”と言わんばかりの表情を見せていました」

 と在米ゴルフジャーナリストの舩越園子氏が語る。

「でも、岩田本人に聞いたら、その頃“凌ぐことしかできていない”と唇を嚙みしめていたようです。そこで上がり3ホールで攻めに転じたそうなんですが……」

 結果は、16番ボギー、18番もボギーで、首位と3打差の4位タイに沈んだ。

 一方、ミケルソンも同じところで気持ちを切り替えた。16番はパーも、17番をバーディ。18番のバーディパットはカップに嫌われたものの、貫禄の1打差2位でフィニッシュ。同じ“上がり3ホールを攻める”で明暗が分かれた。

「岩田によると、“ミケルソンはミスを気にしていないふうだった”。岩田はミスが許せないタイプなので、“自分で自分を責めすぎていた”と反省していました」

 4位賞金3500万円より大きな収穫を得た、かな。

週刊新潮 2016年2月25日号掲載

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