【SMAP騒動】未曾有の特需が待つという25周年ライブが開けるか

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 まさに禍福は糾(あざな)える縄の如し。ジャニーズ事務所、タレント、飯島三智・マネジメント室長の三方がすべて大損害を被ると見られたSMAP解散クライシス。しかし趨勢が“元鞘収束”に決した今、飯島室長以外は逆に史上空前の特需を見込めそうだ。ポイントは25周年ライブとグッズ販売というが、さて……。

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ジャニーズ事務所

 メンバー全員がピンの仕事で多忙を極めるSMAP。そのため5人のスケジュールを長期間、確保する必要があるライブ・ツアーは、2年に一度しか行っていない。今年はそのライブ・イヤーに当たり、しかもCDデビュー25周年の記念イヤーでもある。一連の騒動勃発以来、ファンにとってはライブ開催の可否が、重大な関心事になっていた。

「そもそもSMAPと事務所との契約は9月までありましたが、毎回、ライブ・ツアーは夏から秋にかけスタートするので、時期が微妙でした。でもフジテレビでの活動継続表明で、ライブの実現も保証されたと見ていい」(芸能記者)

 通常、SMAPは東京ドーム、札幌ドーム、ナゴヤドーム、京セラドーム(大阪)、福岡ヤフオク!ドームの5大ドームをツアーで巡る。前回の2014年は、9月4日の東京ドームを皮切りに、年明け1月12日のナゴヤドームでのファイナルまで全22公演を敢行。計約100万人を動員し、100億円近くものチケット売上げを記録したのだ。

 事務所関係者が語る。

「どのドームもプロ野球の日程が優先になります。毎回、空き状況がはっきりするのは、前年のシーズン終了後の11月頃。それから年を跨いでスケジュールの交渉に入る。今回はまだ会場を押さえていませんが、何の問題もありません」

■重い十字架

 支障はないというから、100億円の売上げは確保されたわけだ。

「それどころか、今回はファンへの謝罪の意味も込め、公演数を増やすと見られています」(先の記者)

 これに加え、ライブ会場ではタオルやTシャツ、トラベルポーチなどの関連グッズが飛ぶように売れる。会場でのグッズ収入も総額100億円ほどに上るという。フリークとも呼べるファンはすでに過熱気味だ。

「コンサート会場はもちろん、毎年、年末から年始にかけ期間限定でオープンする『SMAP SHOP』でも5~6時間待ちで並んで入場し、グッズを購入します。2014年の時は、ドームやSHOPで合計20万円分ほど“爆買い”しました。今年はこんな騒動があったから、いつ解散しても大丈夫なように、もっと買いだめしておきたい。30万~40万円くらいは軍資金を用意します」(30代の女性ファン)

 ライブ・イヤーのSMAPの年間総売上げは、ファンクラブの年会費収入やテレビ関連収入などを含め、総額300億円超。ジャニーズグループ全体の総売上げの実に3割近くを、彼らが稼ぎ出すといわれている。

「それが今年は、“再結束特需”でグッズ収入が軽く倍増するはずですから、総額400億円超が見込めます」(レコード会社関係者)

 もっとも懸念がないわけでもない。中居正広をはじめとする4人組のあの苦悶の表情を思い起こしてほしい。彼らが、業界大手の芸能プロ社長の顔に泥を塗った事実は消えない。しかもメンバー自体、一度は4対1に分裂した間柄だ。人間の感情は複雑で、何事もなかったかのように簡単に割り切れるものではない。彼らを赦したメリー喜多川副社長の心の奥底にもしこりが残っているのではあるまいか。からくも蘇生し、再び航海に出たSMAP丸。だが、その横腹にはつぎはぎで修復されたばかりの穴や傷跡が隠されている。荒波に揉まれ、いつ何時、大きな亀裂になるやも知れぬ、重い十字架も背負っている。

「特集 総力取材! 急転直下で『SMAP』元の鞘の裏脚本 独立4人組が赦された真夜中の平身低頭」より

週刊新潮 2016年1月28日号掲載

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