防衛11度「内山高志」の初夢は「ポスト・パッキャオ」

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 この年の瀬、6人の日本人“世界チャンピオン”が防衛戦を行い、5人が防衛に成功した。また、1人の日本人ボクサーが世界王者に返り咲いた。

 ボクシングには、日本ボクシングコミッション公認だけでも4つの世界団体があり、各々に17の階級が存在する。しかも階級によっては「スーパー王者」や「暫定王者」、ときには「休養王者」なんてものもある。これでは、「王者」の重みがなくなるのもむべなるかな、である。

 ただ、そんな世界だからこそ、“チャンプの中のチャンプ”が持て囃される。

 昨年5月、世界ウエルター級王座統一戦「メイウェザー対パッキャオ」が全世界を熱狂させた。ファイトマネーは総額360億円に及び、「“チャンプの中のチャンプ”同士の一戦」と喧伝されたのは記憶に新しい。だが、メイウェザーは既に引退を表明し、パッキャオも4月に引退試合が組まれている。世界はいま新たな“チャンプの中のチャンプ”を求めているのだ。

「大晦日に11度目の防衛を果たしたWBA世界スーパーフェザー級スーパー王者、内山高志(36)。彼がその“チャンプの中のチャンプ”になるかもしれません」

 と、ボクシングに詳しいライター氏が明かす。

「アメリカで最も伝統ある専門誌『リング』と世界最大のボクシングサイト『BoxRec』が揃って、内山を“各団体王者の中で最強”と絶賛。YouTubeの視聴回数からも明らかなように、海外ファンにもその名が浸透しつつあります。“13連続防衛”の日本記録更新なんてもはや眼中にない」

 次戦はアメリカ、しかもパッキャオの引退試合の前座という話が進行中。相手は元WBA世界フェザー級王者のウォータースなるボクサーが有力視されている。

「“パッキャオ2世”の呼び声が高かったドネアに勝って売出し中。27戦無敗の強敵ですが、内山だって25戦無敗ですから。大舞台で“ポスト・パッキャオ”に名乗りを上げ、数戦後には“ファイトマネー数十億円”も夢ではありません」(同)

“世界王者が多過ぎて覚えられない”という方も、今年は“内山高志”のニュースだけはお見逃しなく。

週刊新潮 2016年1月14日迎春増大号掲載

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