有能職員を手放した「小沢一郎」に店仕舞い説

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 作家の遠藤周作氏は、社会的な「生活」と個人的な「人生」とを区別したうえで、こう言った。「生活があって人生のない一生ほどわびしいものはない」。

 そこへいくと、妻に離縁状を叩きつけられて3年半、それこそ「生活」に心血を注いできた小沢一郎氏(73)にわびしさが漂うのも、頷ける。

最後の戦い

「今年も元日に、毎年恒例の新年会を東京・深沢の自宅で開いたのですが、訪れた国会議員は7名ばかり。100名超を集めた、かつての威勢は見る影もありませんでした。その現状への焦りに駆り立てられているかのように、小沢さんは今夏の衆参ダブル選の可能性に言及し、頻りに野党結集の必要性を説いていましたよ」(出席者の一人)

 現在、小沢氏が率いる「生活の党と山本太郎となかまたち」は、政党要件をギリギリ満たす総勢5名。そのうち2名が改選を迎える今夏の参院選には、名実ともに小沢氏の「生活」がかかっているのだ。

「政党支持率が1%にも満たない現状では、参院選での惨敗が目に見えているだけに、小沢さんは民主と維新の合流を呼びかけ、それに便乗するしかない。そこで、密かに党の店仕舞いを始めているんですよ」(同)

 何でも、4年前の民主党離党時に引き連れてきた職員を、古巣に戻すよう手を回したのだという。

 民主党関係者によれば、

「小沢さんのたっての希望で、生活の党に移った3名の職員のうち2名が、1月4日から民主党に戻ってくることになったんです。党内には未だに“小沢アレルギー”があるものの、総務省への届け出や党の登記といった特殊な業務をこなせる有能な職員たちなので、岡田克也代表も了承した。もっとも、小沢さんの狙いは、職員から“合流”を推し進めることにあるのかもしれませんがね……」

 もう「生活」から「人生」へと、目先を変えても良い頃合いである。

週刊新潮 2016年1月14日迎春増大号掲載

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