有村架純は入れない! ビリギャル先生「東大受験塾」のお値段

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 くるくる巻きの茶髪にミニスカート姿の女子高生が、学年ビリから慶應大学に合格するというサクセスストーリーは、累計120万部を超すヒットを飛ばした。

 有村架純主演の映画『ビリギャル』も大当り。余勢を駆って、原作著者・坪田信貴氏が世に問うのは、東大を目指す全寮制の塾である。

「彼の本業は、ビリギャルのモデルになった女性も通った名古屋にある学習塾の運営。ビリギャル本を出版したカドカワが、ネット授業が中心の通信制『N高等学校』を来年春に開校するにあたり、付属塾『N塾』の運営を依頼したのです」(経済部記者)

 N塾を紹介するビデオには、塾長となる坪田氏が出演。塾の役割として、親世代の信頼を得るためにも、“権威づけとしての東大進学は非常に重要”と力説している。

「N塾に入るには、N高校の学生であることが条件です。ネット配信される高校の授業を受けながら、別途、坪田が考案したカリキュラムを受ける形です。寮は個室が与えられ、自習室や管理栄養士が監修する料理が朝夕提供される食堂も併設します」(N塾広報担当者)

 N塾の募集人数は30名と狭き門。授業料は年間72万円で食事代込みというからお安く聞こえるが、これにはカラクリがある。

「N高校の入学金を含む初年度の学費約12万円が別途かかるので、計約84万円が必要です」(先の記者)

 文科省によれば、全日制高校の初年度平均学費(2014年度)は、私立で年間約71万円だ。受験生の大半が塾に通うことを考えれば、“N塾+N高”の値付けもなかなか巧い。これで東大に合格すれば安いモノと考えるムキもあろう。

 ただし来年2月の選抜試験に、女子は挑めない。1期生は“男性”に限られるのだ。坪田先生に憧れる全国のビリギャルたちも入塾は叶わない。

 先の広報担当者に聞くと、

「初めての試みで親御さんもご心配だと思いますので、まずは男性のみの募集を行い、今後は検討します」

 ちなみに、日頃のお世話をする寮の管理人サンは、女性になる予定だとか。

週刊新潮 2015年12月24日号掲載

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