AKB48「卒業生」が経営の新大久保「焼肉屋」細腕繁盛記

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 ホステスやAV嬢に転身せざるを得なかったりと、売れなかったアイドルの先行きは明るいとは言えない。ところが、AKB48時代には、特段活躍していたわけでもないのに、現在、経営する焼肉店が大繁盛の“卒業生”がいるのだ。

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看板メニューは“IWAカルビ”

 AKBじゃんけん大会で初代王者になった内田眞由美(21)は10月25日、前田敦子や大島優子らのように大騒ぎされることもなく、グループから去った。

 実は、その内田は昨春、焼肉・韓国料理のメッカとして知られる東京・新大久保に、「焼肉IWA」をオープンさせていた。

 とある週末、実際に店を訪ねてみると、AKBファンと見られる男性客で、ほぼ満席状態。入口近くには、内田がAKBで着用した衣装や写真集などが飾られ、モニターからはAKBのライブ映像が大音量で流されている。さらに、店の壁には、かつての同僚である小嶋陽菜や指原莉乃らのサインが並んでいた。

 当然、集客力アップに元AKBであることを全面的に利用しているわけだが、当の内田に聞くと、

「小さいころから、自分のお店を持ちたいと思っていました。アパレルショップやお花屋さんに憧れたこともあったのですが、両親が焼肉店を経営しているので、同じ焼肉店なら色々アドバイスしてもらえるのではないかと。最初は苦労しました。AKBを大々的にアピールしたために普通のお客さんが入りづらい雰囲気になってしまい、駅前でチラシ配りをしたこともありました」

■自己資金で

 しかし、AKBファンの間に、焼肉店の存在が広まり、徐々に賑わうようになったという。

 内田が続ける。

「今は、お客さんの9割はAKBファンで、一般の方は1割くらい。私のほかにも、野中美郷と鈴木紫帆里という、2人のAKB卒業生がお店でアルバイトしています。2人のおかげで、お店により活気が出るようになりました」

 開店資金はスポンサーなどからでなく、自己資金で賄ったという。

「お店は年中無休で、午後5時から12時まで開けています。私がお店に出るのは週2、3回で、そのときはクタクタに疲れますが、AKB時代には鍛えられていますから、今後は、経営者として成長するために色々と勉強し、芸能活動も続けていきながら、アパレル関係の仕事とか、これまでできなかったことを始めていきたいです」(同)

 AKBで、内田クラスの中堅は年間700万円程度のギャラを手にすると言われている。それと比べて、いまはどうなのか。

 近くのライバル焼肉店に聞くと、

「あの店は、1日の来客数は50人くらいで、客単価はだいたい5000円。だから、月に750万円の売り上げにはなるはずです。ですが、肉の原価率は4割にもなりますし、さらに、あそこの広さなら家賃は月50万円はかかる。そのほかに光熱費、料理人やアルバイトの人件費などを差し引くと、内田さんの手元に残るのは、ざっと見積もって、年間に1500万円くらいではないでしょうか」

 つまり、AKB時代の倍以上。脱アイドルの成功例なのである。

「ワイド特集 師走の独走 迷走 大暴走」より

週刊新潮 2015年12月17日号掲載

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