秋篠宮さま50歳目前にご臨席「おもと」の不思議

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〈いただいたものを一つ一つ大切に務めていきたいと思っております〉――。

 11月30日に50歳のお誕生日を迎えられた秋篠宮さまは、会見でご公務への思いを新たにされた。

秋篠宮さま

 だが、天皇陛下や皇太子さまと比べれば、秋篠宮さまの日々のご活動を、新聞やテレビで知る機会は少ない。記憶に新しいところでは、10月下旬から紀子さまとお二人で、ブラジルヘ2週間にも及ぶ公式訪問。外交樹立120周年の記念行事に大役を果たされたことは広く伝えられたが、さて、お誕生日の2日前、ある植物展に皇族として初めて足を運ばれたことは、ほとんど報じられなかった。

 訪れたのは、東京・上野公園に隣接する上野グリーンクラブの「第70回記念日本おもと名品展」。日本原生の古典園芸植物である萬年青(おもと)の、年に一度の品評会である。主催者の日本おもと協会事務局の担当者が言う。

「秋篠宮さまが客員教授を務められる東京農業大学出身の協会幹部が、以前に萬年青を献上したご縁で今回のお成りが実現しました。元赤坂にある宮邸の軒先では、萬年青を大切に育てていただいております」

 で、萬年青とはいったいどのような植物なのか。

「徳川家康公が江戸城に入府した際、3本の萬年青を携えていたという故事がございまして、その後、長きにわたって幕府を治めたことから、“縁起の良い植物”として親しまれ、引越し祝いの贈り物としての習慣が各地に残っています。独特な葉の姿や模様を愛でる植物で、愛好家たちが独自に交配を行いながら大事に育てています」(同)

 どうやら、殿下もその美しさにすっかり魅了されてしまったらしい。

「当初は40分で2つの展示室を回る予定でございましたが、じっくりとご鑑賞されるあまり、最初の部屋で予定時間をオーバーしてしまいました」(同)

 先の会見で、〈50という響きは、ちょっと年を取った感じがあります〉とも述べられた秋篠宮さま。まだまだココロは青年であられます。

週刊新潮 2015年12月10日号掲載

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