「覇気ヘア」を真似よ!? 金正恩氏の「髪型」考察

国際 韓国・北朝鮮

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“アシメ”に“ロブ”に“ボブディ”……何の暗号かと思えばいずれも今年、日本の若者に流行(はや)った髪型の呼称。それぞれアシンメトリー=左右非対称、ロング・ボブ、ボブとミディアムの中間、の意だそうだが、北朝鮮が誇るファッション・リーダー、金正恩氏が今年、全国に流行らせた髪型こそ、“覇気ヘア”である。

「デイリーNKジャパン」編集長の高英起氏は言う。

「後ろと横を刈り上げるスタイルで、青少年に流行していると言われています」

 氏が以前に流行らせたのはサイドを高々と刈り上げた“野心ヘア”だったが、これが進化し、何とも覇気横溢、黒電話の受話器にしか見えぬ、すこぶるいなせな髪型となったのである。

「ただ、流行とは言っても、実態は当局のチェック下にあり、髪を刈り上げていない男子が無条件で虎刈りにされているのです」(同)

 虎刈り男子の悲嘆たるや思うに余りあるが、なにせ髪型と服装に関する規定が存在し、髪が伸びれば栄養が奪われ、長髪は知能に影響を及ぼすとするお国柄。

 英紙も11月26日、男子の髪は最長2センチまでと定められ、「はさみを持った監視官が男子学生の髪を切って歩いている」「粛清が始まった」と報じた。しかし、刈り上げはともかく、金氏のあの大胆な髪型まで簡単に真似られるものか。

 数々のコンテストで優勝経験のある美容師は言う。

「技術的にはなかなか手が込んでいますよ。パーマをかけてサイドは剃り上げ、髪をコテで巻き込んでいます。メンテナンスにはかなりの手間がかかるはずで、一般庶民ではまず無理。独特のセンスですが、金氏のおしゃれへのこだわりは相当なものですね」

 おしゃれをハキ違えているとしか思えないけど。

週刊新潮 2015年12月10日号掲載

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