芸能人の祝い花がズラリ30基 風変わりな銀座「和風高級サロン」

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 秋深まる東京・銀座で夜の蝶たちの“嫉妬”を集めたのは、祝い花を贈った華やかな芸能人の顔ぶれである。

 高級クラブが連なる銀座8丁目の一角が、開店祝のスタンド花で埋め尽くされたのは11月初旬のこと。

 中村橋之助、水谷豊、西田敏行、舘ひろしといった大物役者から、黒木瞳、高島礼子、杉本彩、藤原紀香、安達祐実などの女優まで。美川憲一や香西かおりなどの歌手、若手タレントの赤西仁や山下智久を含めれば、芸能界だけで約30基がズラリと並んだのだ。

スター千一夜?

 オープンしたのは「銀座『一徳』」。店先は監視カメラと重厚な扉で護られて、中を窺うことは難しい。

「ここは完全会員制のサロンで、住所、電話番号も一切、非公開でございます」

 と話すのは、和装に身を包むイケメンの従業員。衣装はコシノジュンコ氏監修によるものだという。

「女性による接客はせず、我々男性が給仕を致します。当店のオーナーと親交のある方々がお酒を呑み、集う空間となっております」(同)

 いったい主は何者なのか。奥から出てきたのは、これまた全身を和服で着飾ったTAKASHI OKUNO氏(41)。お店の世界観を大事にしたいという理由から、敢えて名前を英語表記で通すというオーナーご本人が、開店の意図を明かす。

「銀座の雑居ビルに400年前の日本の城を蘇らせたくて、内装はすべて一級の職人さんに依頼しました」

 四方の壁は、国宝修復士による金箔の襖絵で飾られ、天井は京都・二条城二の丸御殿と同じものを伝統工芸士が再現。本漆の床も金閣寺を改修した職人チームによるもので、家具も皇居に納められているメーカーのものを用いた!と主は胸を張る。

「職人さんに“あと10年経ったら同じことはできない”と言われました。日本の国宝級の文化を、店に集まる一流の方々との語らいの中で守り伝えたいのです」

 そう語るオーナー氏の素顔は、無添加の健康食材などを販売する「ミルミール」をはじめ、14の会社を創業した若手実業家だ。花を寄せた著名人は、彼の公私に亘る人脈の一端だとか。

「世界のVIPが来日したら必ず立ち寄るような店にしていきたいですね」(同)

 料金は銀座のホステスがお酌をする店よりはお安いそうだが、一見サンはお断りなので悪しからず――。

週刊新潮 2015年11月26日雪待月増大号掲載

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