カナダ新首相「母」が六本木で輝いた「35年前の夜」

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“血統”に重きをおかない欧米の政治風土でも、彼の存在は別格のようである。

 カナダの新首相に決まったジャスティン・トルドー氏(43)。実父は、1970年代から80年代に2度も首相を務めた故・ピエール・トルドー氏だ。今回の総選挙では“世襲批判”もなんのその。父譲りの甘いマスクで人気を博して、所属する自由党を、10年ぶりに与党へ導く活躍をみせた。

 民族共生を訴えた父の“血”を受け継ぐ彼は、上腕部にカナダ先住民のシンボルを彫り込んでいる。先進国のトップで唯一、タトゥーを入れる過激さは、父よりむしろ、母の血が色濃く影響しているのだろう。

 なにせ、実母のマーガレット・トルドー氏は、東京・六本木で夜のファーストレディとして輝いた過去を持つ女性なのである。

〈トルドー夫人が近々来日の予定なのだという。それも、さるディスコのオープニング・ママという使命で。彼女の尻の軽さをたたえればいいのか、わが経済力を誇ったらいいのか〉と、報じたのは、35年前の本誌(「週刊新潮」)2月28日号。この時、トルドー夫人は31歳で、首相の座への返り咲きを狙っていた夫とは、もう3年間別居状態。ローリング・ストーンズのメンバーと浮名を流したことで、世を騒がせていた。そんな彼女が、店から提示されたギャラは3500万円。〈たった十日間で阪神・掛布選手の一年分の稼ぎとは、さすが世界のプレイガール〉と揶揄される始末だったのだ。で、来日した夫人はといえば、

「初日は30分だけディスコに足を運び、会見をボイコット。2日目は仕事をすっぽかし、3日目は踊りもせずに、酒を呷(あお)るだけだったね」(当時を知る関係者)

 残りの日々は、“無断欠勤”を続け、歌舞伎を見たり、カナダに残した長男のジャスティン氏を含む3人の子供たちへの土産を物色。やりたい放題だったのである。

 ジャスティン新首相は当時8歳。今や両親と同じく3人の子供を持つパパとなり、妻は元キャスターの才媛だ。今のところ夫婦仲はよろしいようだが、いつの日か、やはり血は争えない――なんて言われることのないようヨロシクね。

週刊新潮 2015年11月5日号掲載

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