TOKIO 闘病中のつんく♂を自宅ミニライブで激励していた

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 昨年10月喉頭がんにより、声帯を切除した歌手で音楽プロデューサーのつんく♂さん。先日発売された闘病を綴った手記『「だから、生きる。」』(新潮社刊)のなかで、TOKIOとの交流と、彼らの義理堅く優しさ溢れる一面が窺えるエピソードを明かしている 。

■社交辞令じゃない!

 つんく♂さんは手術からわずか5日後、苦労をかけた奥さんに楽しんでもらおうとTOKIOのライブに誘った。そこでTOKIOメンバーから口ぐちに励まされ、奥さんともどもライブを楽しんで家路についた。その後TOKIOのマネージャーにお礼のメールをすると「メンバーたちが、つんく♂さんが来てくれてうれしかったな。もしホームパーティーとかやるときがあったら、みんなで行きたいな、と話していましたよ」との返事をもらう。つんく♂さんは社交辞令だと思いつつも「いつかうちでホームパーティーをやることがあったらきてください」と返信した。すると「いつごろスケジュールをとればいいでしょう?」と本気で来てくれるつもりでいることがわかり、なんと年末も近い忙しい12月にメンバー全員のスケジュールを調整してきてくれることになったという。

2015年度近畿大学入学式でのつんく♂さん。(つんく♂著『「だから、生きる。」』より)

■ホームパーティーでミニライブ

 日取りが決まってからはTOKIOの長瀬さんとメールでやりとりし、パーティーで奥さんを喜ばせるためのサプライズを練ったという。自分の結婚式で歌うことの出来なかったつんく♂さんは、いつか二度目の結婚式を行い、そこで奥さんに歌のプレゼントをしようと考えていた。しかし手術によりそれもかなわなくなった。長瀬さんはその思いを汲んで「じゃあ僕らがなにか演りますよ」と当日のミニライブを約束してくれた。

 パーティー当日つんく♂の家に集まったTOKIOは、奥さんにばれないようにそれぞれ楽器を持ちこみ 、一人二人と席を立ち楽器をセッティングしはじめた。

《「今日は楽しいホームパーティーをありがとうございます! そしてつんく♂さん、退院おめでとうございます! つんく♂夫妻も結婚九年、出会って十年の記念ということでTOKIOから歌のプレゼントをさせていただきたいと思います!」という長瀬のあいさつから始まり、「AMBITIOUS JAPAN」をTOKIOだけで演奏してくれた。》

 そしてつんく♂さんもメンバーに呼びこまれ、ギターを持って「花唄」をセッション。奥さんは感動の笑顔と涙でくしゃくしゃになりながらも、本当に幸せそうだったという。つんく♂さんはこのセッションで喜ぶ奥さんと子どもの顔をみて、音楽の素晴らしさを再認識したという。自分ももう歌うことはできないが、やっぱりまたステージに立ちたいなと思うようになってきたと語っている。

 そしてなんとTOKIOは教会の結婚式で読み上げるような誓いの言葉をアレンジした誓約書を持参していた。つんく♂と家族がサインをし、立会人としてTOKIOのメンバー全員もサインをしたという。

 つんく♂さんは「忙しい時期に時間を割いてくれたTOKIOのメンバーには本当に心から感謝している」と述べている。

デイリー新潮編集部

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