愛之助を射止めた「藤原紀香」目の前に高すぎる梨園の壁

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 たしかに大方は、歌舞伎界のプリンスと崖っぷちアイドルとの恋路に未来があるなんて思っていなかったが、それだけに、恋多き藤原紀香(43)にとって、付け入る隙を見つけるのは簡単だったようだ。だが、本当の困難が待つのは、射止めてからである。

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 紀香との半同棲が伝えられると、長く一緒に暮らしていたタレントの熊切あさ美(34)が「別れていない」と泣きながら抗弁し、男を下げてしまった感がある片岡愛之助(43)。だが、そもそも、「女遊びは芸の肥やし」なんて言葉がまかり通るのが歌舞伎界である。

「ジャニーズなど男性タレントが多い芸能事務所では、“後々もめないように別れ方はきちんとしなさい”と、日ごろからきつく言われます。だから、別れた女性が“独占告白”するなんてことはない。一方、梨園には、そんなアドバイスをしてくれる人はいません」

 そう語るのは芸能プロ関係者。裏を返せば、別れ方に失敗したくらいではダメージを受けないのが歌舞伎界であるらしい。

「愛之助は来た人を受け入れてしまうんです。今回も紀香のほうから歌舞伎を見に行き、愛之助の楽屋を訪れた写真をブログに載せ……と、どんどん押され、射止められてしまった」

 と、芸能記者は言うが、どうやらそこまでは、

「2011年にホステスとの間に隠し子がいることが発覚し、その後も女優の愛原実花や熊切らと浮名を流してきた」(同)

 という愛之助にとって、“肥やし”の範疇に含まれるようなのだ。

 しかし、愛之助も、相手の紀香も43歳。そろそろ結婚が頭をよぎりそうなものだが、その可能性を演劇記者に尋ねると、即座に、

「相当厳しいと思います」

 と答えるのである。

■女優の片手間では…

 もっとも、その記者は、

「2流のグラビアアイドルの熊切と結婚したいと言えば、間違いなく贔屓筋が待ったをかけた。片や、紀香さんは芸能人としての格が上なのはいいですが……」

 と続ける。するとネックは、年齢からして跡継ぎが望みにくいことか。だが、

「梨園の妻にとって、跡継ぎを産むことが重要なのは、市川團十郎や尾上菊五郎のように代々血縁が続いている家系。一般の家から片岡秀太郎の部屋子に入った愛之助には当てはまりません。養父の弟が片岡仁左衛門の大名跡を襲名し、そこに孝太郎、千之助という息子と孫がいる。むしろ愛之助に子供ができると、松嶋屋一門の力関係がおかしくなる可能性もあるのです」(同)

 では、紀香のなにが不足なのか。演劇評論家の上村以和於氏によれば、

「梨園の妻は劇場のロビーで贔屓の方を接待しますが、人気商売の歌舞伎では、これは非常に大切。もうひとつは内助の功。夫の芝居がスムーズに行くように蔭で支える。こうした表に出ない活動が大切で、服装も派手にならないようにわきまえる必要があります」

 要するに、女遊びには寛容だが、妻には厳しいのが梨園。女優の片手間では到底務まらないし、紀香のような派手な恰好には、後援会のお叱りが待っているというのだ。

 再び演劇記者の話。

「尾上菊五郎と結婚した富司純子も、中村橋之助に嫁いだ三田寛子も、ほぼ梨園の妻に専念しました。一方、坂東正之助と結婚した藤吉久美子や、中村獅童と結ばれた竹内結子は、女優を続けようとしてうまくいかず、離婚してしまった。愛之助もそれはわかっているから、突然、良家のお嬢様と結婚する気がしますね。尾上菊之助が江角マキコと別れ、中村吉右衛門の四女と結婚したように」

 そのとき“土砂降りの日”を迎えないために、別れ方の研究を怠らないように!

「ワイド特集 人生劇場『土砂降りの日』」より

週刊新潮 2015年6月25日風待月増大号 掲載

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